夫から告発された「ミセス京都市議」の評判 「将来の市長候補」とチヤホヤした人々

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 京都新聞(電子版)は12月10日、「政務活動費137万円を返還意向 豊田恵美・京都市議、勤務実態ない人件費疑惑で」の記事を配信。YAHOO!ニュースのトピック欄にも転載された。

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 発端は週刊文春の報道だ。ネット上では文春オンラインが、12月8日に「『私を隠れ蓑にして』“ミセス京都”市議の政務活動費不正を夫が実名告発」の記事を配信した。

 ちなみに“ミセス京都”と書かれている理由は、豊田恵美氏(41)が今年の「ミセス京都」ファイナリストに名を連ねたからだ。

 それでは記事の要点を箇条書きにしてご紹介しよう。

▼週刊文春の12月16日号で、自民党・京都市議の豊田恵美氏が「政務活動費を詐取している」とで告発したのは、夫の貴志氏(46)。

▼貴志氏は京都府議や市議を務めた元政治家で、現在は会社経営者。恵美氏が市議になると「偉くなったと錯覚したのか、家庭内でも暴言が増えた」(文春記事より)と主張。離婚に向けて話し合っている最中、政務活動費の不正を示す資料を発見した。

▼収支報告書には貴志氏が「事務所職員」と記述され、約130万円が給与として計上されていた。しかし、貴志氏は昨年3月に頸椎を捻挫しており、仕事はできない状態だった。

▼捻挫で休業状態だったにもかかわらず、「事務所で勤務している」と市議会に報告。架空の人件費を不正に受給していた疑いがある、と貴志氏は指摘。

旧民主から維新へ

 文春のほか民放のワイドショーなどでも大きく報道されたためか、恵美氏は市議会議長に人件費の返還を申し出た。京都新聞の記事から、こちらも要点をご紹介する。

▼市議会議長が聞き取りを行うと、恵美氏は「夫の勤務実態はあった」と強く主張。

▼ただし、夫の勤務実態を示す客観的な証拠の提出は困難として、20年度の人件費を全額返還したいとの申し出があった。

 京都市議会の関係者は、「夫が妻の不正を告発するという前代未聞の事態になったのは、2人が離婚協議中であることが大きいと思います」と言う。

「貴志さんは同志社大学を卒業し、民主党衆議院議員の前原誠司さんの秘書を務めていました。その後、2007年4月の京都府議選に民主党公認で立候補し初当選。民主党の勢いを象徴する結果として、地元紙の京都新聞を筆頭に大きく報じられ注目を集めました」

 ところが、2012年に自民党が政権を奪取すると、翌年2月、貴志氏は民主党からの離党を表明する。

「離党届を提出した貴志さんは、『政権交代後、党内が常にゴタゴタしている』、『労働組合に依存しており、党改革が行えない』と党を強く批判しました。これに民主党は除籍処分で応じましたが、貴志さんは維新の会に合流します」(同・関係者)

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