「また教会か!」韓国はオミクロン感染拡大で国民の怒りが爆発 外国人バッシングも始まった

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ソウル市にも飛び火

「信者は感染させた妻とともに、教会で行われた数百人が出席する礼拝にも参加。近所のショッピングモールなどにも普通に出歩いていました。感染者は日に日に拡大し、12人、22人、7日には36人にまで膨れ上がった。当初、感染は教会がある仁川市に限られていましたが、7日にはソウル市内にあるソウル大や韓国外国語大の外国人留学生3人の感染も確認された。学生らは教会を訪れていた信者でした」(同前)

 両大学は、すぐさま全授業をオンラインに切り替えた。韓国では、大学に限らず全ての学校で、一人でも陽性者が出ると休校になるか授業がオンラインに切り替えられ、全生徒・学生のPCR検査を実施するなど徹底した封じ込めが行われる。牧師夫妻のたった一つのウソが、何千人単位の生活を一変させてしまう大騒動に発展してしまったのである。

 この騒動を聞いて思い出すのは、昨年春先、まだコロナ禍が始まったころ、大邱市の新興宗教「新天地イエス教会」が起こした集団クラスターであろう。あの時、怒り狂った国民は教祖を糾弾。教祖は土下座させられ、その後、感染症予防法違反などの疑いで逮捕・起訴された。まさに、あの“フルボッコ”が再来したのである。

「ネット上では、すぐさまこの夫妻の氏名、顔写真、年齢などがさらされ、”なんでこんな時期に海外に行ったのか”“コロナを布教するのがお前たちの仕事か”などと激しく罵倒され続けています」(同前)

外国人の布教を専門

 怒りの矛先は、在韓外国人にも向かいつつある。牧師夫妻は、妻は韓国人だが、夫は外国人だった。車で迎えに来た信者もウズベキスタン人。教会を訪れ感染したソウル大の学生らもロシア系外国人だった。

「牧師たちは外国人の布教を専門としていました。韓国のワクチン摂取率は80%に達していますが、外国人のワクチン接種が進んでおらず、それが感染拡大の要因の一つとされていた。ネット上では“外国人は出ていけ”なんて過激な言葉も出始めています」(同前)

 来年3月に大統領選を迎える文在寅(ムン・ジェイン)政権にとってピンチとも言えるこの騒動だが、いまのところ大きな痛手にはなっていないという。通常、こんな騒ぎが発生したら、コロナ対策が悪いと政権批判が強まるだが、「今回は国民の怒りが牧師夫妻や外国人に集中しているからです。政権は、ほっとしているところでしょう」(同前)。

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