餃子無人販売「雪松」で代金が溢れるトラブルも、誰も盗まず 一風変わった新聞広告を出した背景

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料金箱で起きた“事件”

 それが当たって今や全国約280店舗である。で、なぜ読売に大きな広告を?

「実は、料金箱からお金を盗まれたことが殆どないのです。たまに残った品数とお金が合わないこともありますが、お客さんが餃子の数を間違えてしまったと解釈しています。広告を出すきっかけは料金箱で起きた“事件”でした。お客さんがお金を箱に入れた際に詰まってしまい、後から来たお客さんの代金がどんどん積みあがってしまった。でも、誰も盗らない。監視カメラで発見して慌てて回収に行きましたが、長谷川が“こんな商売ができるのは日本ぐらいだ!”と感動し、大喜び。恩返しに児童養護施設への餃子の無料提供を始めました。そのことを皆さんに知ってもらいたいと大々的に新聞広告を出すことにしたわけです」(同)

 広告料は1千万円以上かかったそうで、もちろん餃子のPRも兼ねている。日本は自動販売機の普及率でも世界一。無人でモノを売るのは得意技なのだ。

週刊新潮 2021年12月2日号掲載

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