小沢ガールズ「太田和美」が柏市長に…次々地方に転出する「元民主党議員」の絶対に有権者には言えない胸の内

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田中美絵子は金沢市議

「小選挙区制は政党の支持率で勝敗が決まる傾向があります。自民党の支持率が高い中、弾き飛ばされた旧民主党の国会議員が政治活動を続けるなら、“格落ち”と批判されようとも、地方政治に活路を見出すほかなかったのかもしれません」(前出の記者)

 だが、浪人中に地元有権者の声に耳を傾け、次の総選挙でリベンジを果たすというのが王道であるのは言うまでもない。

「旧民主党の国会議員が浪人中に地元に密着したにもかかわらず、自民党を中心とする対立候補に勝利できなかったのは、結局のところ旧民主党が有権者の信頼を取り戻せなかったからです」(前出の永田町関係者)

 09年の総選挙で初当選(石川2区=比例復活)し、かつて「小沢ガールズ」の代表格と目されていた田中美絵子(45)は、現在、金沢市議会の議員だ。

「彼女は2019年4月の市議選で史上最多となる1万632票でトップ当選を果たしました。金沢市の有権者からは支持を得たとは言えます。しかしながら彼女は、12年には東京15区、14年と17年には石川1区から立候補しましたが、いずれも敗北しました。比例復活すらできなかったのです。国政復帰の目がなくなったため金沢市議選に転じたのは明らかでしょう」(同・関係者)

「元国会議員が市議に出なくとも」

 かつて旧民主党の代議士だったにもかかわらず、トップ当選どころか市議選で10位当選という不名誉な記録も残っている。

 福島県南相馬市で市議を務める渡部一夫(73)は2012年、民主党の衆議院議員として初当選を果たした。

「比例東北ブロックから選出された民主党の代議士が辞職したため、2012年10月22日に繰り上げ当選しました。本来であれば繰り上げ当選になるはずだった次点の落選者が民主党を除籍されていたため、繰り上げの繰り上げで国会議員となったのです。ところが、11月16日に当時の首相だった野田佳彦さんが(64)が国会を解散。渡部さんは26日間だけの国会議員でした」(前出の記者)

 民主党の不人気を考慮したのか、渡部は総選挙に立候補しなかった。

「14年11月に行われた南相馬市議選に渡部さんは立候補しました。元国会議員だったにもかかわらず、立候補者25人中10位での当選でした。東北のブロック紙・河北新報は当選を伝える記事で『国会議員から市議へ異例の「転職」を果たした』と報じ、『周囲には「元国会議員がいまさら市議に出なくても」と批判的な声もあった』と伝えました。厳しい言い方をすれば、こういう人が国会議員になったのが、そもそもおかしかったのかもしれまません」(前出の関係者)

デイリー新潮編集部

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