市販薬と病院の薬、効果の違いは? 薬剤師が教えるドラッグストアの賢い使い方

ドクター新潮 医療

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 薬をもらうなら病院へ――そんな常識が今、変わりつつある。処方要らずで入手できる「市販薬」の範囲が拡大。「ドラッグストア」の存在感も増す一方だ。サイエンスライター・佐藤健太郎氏が、現役薬剤師・久里建人(くりけんと)氏にインタビュー。新時代の薬の賢い使い方を伺った。

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〈今、市販薬の世界が変化の時を迎えている。

 以前ならちょっとした体の不調でも病院に行っていたが、コロナ禍以来足が遠のいてしまい、代わりにドラッグストアや薬局で薬を買う機会が増えたという読者は多いことだろう。

 また一方で、国も近年、病院などの医療機関に頼らず、自分で自身の健康を管理、ケアする「セルフメディケーション」を推進し、税制面で優遇を認めるなどして、市販薬の購入を促している。

 医療費削減政策の一環として、今まで病院で診察を受けなければもらえなかった処方薬のいくつかが、一般の薬局で次々購入できるようになっている。つまり、国を挙げた処方薬から市販薬へのシフトチェンジが始まっているのだ。

 こうした状況で自らの健康を守るためには、市販薬についての確かな知識が不可欠だ。著書『その病気、市販薬で治せます』(新潮新書)が話題となっている薬剤師・久里建人氏に話を伺った。〉

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