秋は「真犯人フラグ」「じゃない方の彼女」など3本 「秋元康」が企画するドラマの作られ方

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

バズらせの天才

 ところで、彼の作品は“脚本”ではなく、“原案”“企画”が多いのはなぜだろう。

「秋元さんはプロットを提示し、それに従いこちらで作業するわけです。しかし、配役やキャッチコピー、SNSでバズらせる案などは、思いもつかないようなきらめくものがあり、実際にそれが良く当たるのです。『あな番』のプロデューサーは年間MVPを受賞した際、『私は秋元先生にひたすら付いて行っただけです』と語ったそうですが、決して謙遜ではなく、その通りだったのだと思います」

 客が7人しかいなかった秋葉原の小劇場で歌っていた少女たちを、いわばバズらせて成功したのがAKB48だ。その後も総選挙などでバズらせ続けて大人気に。秋元はバズらせの天才ということか。「あな番」同様、「フラグ」もすでにSNSで考察することが流行っている。

 一方、「この初恋はフィクションです」は、TBSで放送されたオーディション番組「私が女優になる日」で1位となった飯沼愛の主演で、全話がYouTubeで配信されるという策を採っている。

「『あな番』の西野七瀬や『漂着者』(テレビ朝日)の白石麻衣、『フラグ』の生駒里奈など、秋元作品のキャストには乃木坂がついてくることが多いのですが、これも彼の鶴の一声で決まります。『じゃない方の彼女』にも乃木坂の山下美月が出演していますが、ナイスキャスティングだと思いますよ」

デイリー新潮取材班

2021年11月7日掲載

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。