コロナ禍で急増の「移住者」 地元民必読「ヤバそうな都会人」を見分ける6つのポイント

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 コロナ禍の移住ブームで、今や日本全国の山という山は、さながら高度経済成長期の多摩ニュータウンである。

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 昨日まで森であった場所は、わずか数日で、ものの見事に禿げ山と化し、「今が売り時」と見た地元地主やディベロッパーによる開発は、ひところ全国で反対運動が勃発していた「太陽光発電」をしのぐほどだ。

 かつて太陽光発電に反対していた人々も、地主らが「山を売って家を建てる」と言えば、それを反対するわけにもいかない。

 これまで閑静で風光明媚だった里山や別荘地は、今や多摩ニュータウンか千里ニュータウン……。

 ディベロッパーもまたすごい。持ち込む手法は都会と一緒である。つまり、都心の手狭な土地で利益を出す手法そのままだ。

 手前、奥、手前、奥と、敷地延長で建売住宅を建てる要領で、田舎暮らしの家であればせいぜい1軒の広さの土地に、2軒、3軒、ついにはズラッとトレーラーハウスまで並べている。首都圏郊外の新興住宅地とさして変わらない。いや、それ以下の住環境の場所も急増している。

 山に来てまで都会と同じ距離感で暮らして何が楽しいのか、と思うほどのせせこましい風景が急速に広がっているのだ。

 だが、都会から避難してくる移住者らには、それもまた「新鮮」に映るようだ。

“手頃な夢の一戸建て”

 時勢に乗って、デュアルライフだ、田舎暮らしだ、を前面に出して「バブル以来だよ」とウハウハの地元不動産業者によれば、そんな物件でも飛ぶように売れている。理由はこうだ。

「だいたい、都会でマンション暮らしをしていた人ばかりですから。都会で一軒家を持てた人は、狭小もいいところのこんな物件は買いませんね。マンション暮らしで息を詰まらせて生きてきたところに、コロナ禍に襲われて、じゃあ地方に出てみるかとなった、いわゆる資産家ではない人たちが相手です。彼らにとっては、どんなに狭くても、ギスギスしていても、そうは見えないんですよ。いわば夢のマイホーム、夢の一戸建てなんです。マンションが山小屋に変わっただけですから。コロナ禍での移住者っていうのは、富裕層とはまた違いますから。むしろ長く公営住宅や団地で暮らしていた人が、最後のカネを握って、小さくても一戸建てという夢を叶えに来るような感じです。だから、値段が張りすぎる物件よりも、むしろ小さなもののほうがいいんですよ。手頃な夢の一戸建てで」

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