眞子さまがICUではなく学習院大に通われていたなら…日本人の皇室観の揺らぎと密接に関係する問題

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絶妙な“さじ加減”

「今の学習院大学に皇族の方は通われておりません。しかし、上皇さまや天皇陛下が学ばれた記憶を持つ職員は健在ですし、そのことについては教授も学生に、ことあるごとに言及しています。伝統は簡単に消えないだけでなく、学習院の中で伝統を残していこうという意識も高いのです」(同・神田氏)

 神田氏は記者として、学習院の初等科を取材した経験も持つ。その際、在学中の皇族への対応が強く印象に残ったという。

「皇族の方が登校されると、さりげない雰囲気ではあるのですが、校長や教頭がお出迎えに出るのです。普通の児童には、そのような“特別待遇”は行われませんでした。これ見よがしのVIP待遇ではないものの、全ての児童を平等に扱うわけでもないことが垣間見えました。そのさじ加減というのが絶妙で、『なるほどこれが伝統の力か』と感心したことがあります」

 前出の記者も「生徒側の意識も違うと聞きました」と明かす。

「学習院は小学校から大学まで整備されています。皇族だけでなく、旧華族といった関係の深い家の子弟は、学習院で一貫教育を受けました。こうした伝統により、普通の生徒にもいわば“耐性”のようなものがあるというのです。具体的には、『変に意識せず放っておく』、『相手が浮かないよう自然体で接する』よう同級生が振る舞うそうです」

教育熱心が裏目!?

 だが、秋篠宮家が学習院に対して否定的な見解を持っているとは、これまでに何度も報道されてきた。

 佳子さま(26)に至っては、学習院大学を中退された。13年に学習院女子高等科から学習院大学文学部教育学科へ進学したにもかかわらず、翌年に中退。ICUに再入学した。

 デイリー新潮の記事(※註2)でも、宮内庁の担当記者が背景を解説している。

《「学習院にいる人間が“(秋篠宮さまには)一度も同窓会にいらしてもらえない”と話していたことがあるようです。逆に秋篠宮さまご自身も、学習院でご苦労をされたという思いがあり、良い印象を持たれていないと聞きました。そもそも大学については、学習院ではなく他の大学を希望されていました。しかし、父上である上皇さまの反対でその道を諦められ、学習院に進学されたということです」》

 神田氏も「結果論とはいえ、秋篠宮さまと紀子さまが非常に教育熱心だったことが裏目に出た。そう思っている国民も少なくないでしょう」と指摘する。

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