中田翔はなぜ内角球を打てなくなったのか 巨人OBは「スランプではありません」

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 日刊スポーツ(電子版)は9月25日、「【西本聖】納得できない中田翔スタメン、阪神高橋には右方向へ打てる中島」の記事を配信した。

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 80年代に巨人のエースとして活躍し、通算165勝を挙げた西本聖氏(65)のコラムだ。文中で、今年8月に北海道日本ハムファイターズから巨人に電撃移籍したものの不振が続く中田翔(32)について、厳しく指摘している。

《一番納得できないのは中田のスタメン起用だろう。内角球を苦手にしており、制球力もキレもある高橋のような左腕はもっとも打てなさそうなタイプだった》

《シーズン途中に移籍した中田を起用したい気持ちは理解できる。しかし巨人というチームは実力至上主義で、何よりもチームの勝利を優先する》

《我慢すれば開花する可能性が高いのかもしれない。それでもシーズン終盤の優勝争いしている時期に必要以上にこだわるのは、今後の戦いに向けて不安材料になりかねない》

 見出しが示す内容は、あくまで中島宏之(39)を使うべきだったというレベルにとどまっている。

 だが、本文を読めば分かるが、要するに西本氏は「中田をスタメンで起用しないほうがいい」と訴えているのだ。プロ野球の担当記者も「巨人ファンの声を代弁したかのようなコラムでしょう」と言う。

年齢が原因?

「日ハムのスターだった中田選手は、チームメイトへの暴行問題が発覚して大きな批判を浴びました。8月に無償トレードで巨人へ移籍したのも、“球界の宝”に助け船を出してやろうというプロ野球全体としての意図があったのは間違いありません。ただ、それだけではなく、もちろん巨人をリーグ優勝に押し上げる戦力補強としても期待されていました」

 期待外れの不振に、Twitterでもブーイングの嵐だ。《中田翔獲得で一気に流れが悪くなった》、《中田翔は本当にもう見たくない》、《中田翔はもう外すべきでしょう》……。

 ファンの怒りも当然だろう。9月26日現在、中田の巨人における通算成績は、21試合に出場し56打数7安打で打率1割2分5厘。ホームランは2本──。

「9月11日に2軍に降格すると、阿部慎之助・2軍監督(42)がマンツーマンで指導。更に13日には長嶋茂雄・終身名誉監督(85)がジャイアンツ球場に乗り込んでコーチングと異例の“厚遇”でした。10日間で1軍に復帰すると、23日の広島戦では2ランホームランを放ち、見事に“再生”を果たしたのかと思ったのですが……」(同・記者)

 特に巨人ファンを落胆させたのは、24・25日の阪神戦だろう。前者は「空三振、四球、左飛、見三振、遊直」、後者は「空三振、二飛、遊失」とホームランどころかヒットも打てていない。

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