菅首相の置き土産 ついに長官に上り詰めた「官邸の守護神」 “逮捕状を握り潰した”警察庁の中村格氏

国内 社会 2021年9月13日掲載

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安倍前首相の秘書官も

 こんな実績から、事情通の間では「官邸の番犬」とも評されることになった中村氏はこの時すでに、菅氏が「将来の警察庁長官間違いなし」と周囲に漏らすほどの存在となっていた。事実、警察庁の組織犯罪対策部長、総括審議官、官房長、そして次長と順調に出世の階段を上っていく。

「中村くん、そしてその後に長官になることが確定的な同期の露木くんは共に、本部長として東京から地方へ一歩も出ないままトップに上がることになります。東京に留まり続けたのは政治家からの要請とはいえ、とても異例のことで、本人たちには気の毒な気もしますね」

 と、ある警察キャリアOBは話す。

 政治との距離の近さで言うなら、少し前に内示された警視庁の最高幹部人事も見ておこう。

「こちらは、東京五輪・パラリンピック終了後と見られていた通りのタイミングでした。斉藤実警視総監が辞職し、大石吉彦警察庁警備局長が後継となります。大石さんは中村さんたちと同期の1986年入庁組。安倍首相時代の秘書官を長く務めたことで知られています」(先のデスク)

 自民党が政権を奪取した2012年12月から19年1月までと6年強も安倍政権下で首相秘書官の職にあった。

「安倍さんの秘書官経験者は省庁に戻ったら厚遇されるのが常です。たとえば、財務省の田中一穂氏は同期で3人目となる次官になりましたが、安倍さんがゲタをはかせてあげたというのがもっぱらの評ですね。大石さんはもともととても優秀で実力で総監にたどり着いたとも言えます。でも安倍さんが大石さんの処遇を大切にしてほしいと願っているというのは、霞が関や永田町の住人なら誰でも知っている話です」(政治部デスク)

 霞が関のキャリア人事は政治に翻弄されるのが常だが、これらもまた、戦後最長政権の副産物と言えるだろうか。

デイリー新潮取材班

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