佐村河内守が初告白「鬱々としんどい日々……」、騒動から7年 YouTubeでの作曲活動も再開

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作曲者名公表の決意

 今年3月、佐村河内氏は一転して、自身が作曲者であることを公表した。決断に至った背景には、純粋に音楽を評価してくれる人との出会いがあったという。

「作曲制作者が自分であることを公表した最大のきっかけは、評論家の中森明夫さんの後押しです。騒動から3年ほど経った頃、中森さんが家に遊びにいらした際に『今書いている長編小説が完成したあかつきには、佐村河内さんに本のイメージソングを作曲してほしい』とお願いされました。私は、自分を信頼し依頼くださった中森さんに感謝の気持ちをもって快諾させて頂きました。それで完成したのが、中森さんの小説『キャッシー』のオマージュ曲である『Boku no Akashi』です。そして、楽曲を大いに気に入ってくださった中森さんから、『自分のYouTubeチャンネルを開設してでもこの曲を発表したい』とメールを頂きました。その際に、私は『作曲者名は伏せてください』とお願いしたのですが、中森さんから『僕は伏せない!自分が望んだ曲を配信する以上僕は無責任にはなれない。佐村河内さんも堂々と自分の曲に責任を持ってください』と。それを聞いて、目が覚めた思いがしました」(同)

 公表に至ったもう一つの背景には、新垣氏が指摘したように、騒動前に佐村河内守名義で発表した楽曲との共通点が多いという理由もあった。

「音楽に造詣の深い親友のある一言も、大きなきっかけとなったことは間違いありません。MMシリーズの作品は、作曲制作の過程を全てその親友に送ってきたのですが、親友から『名前を伏せていても、いずれバレますよ!音楽の解る人には『鬼武者』を作曲した人とMMを作曲した人が同一人物だと分かる』と言われたのです。伏せていてもいずれバレるなら、と作曲者名公表を決意しました」(同)

応援コメントをスクショ

 YouTubeのコメント欄には、〈佐村河内守さんは立派な音楽プロデューサーだと思います〉、〈普通にいい感じの曲だな〉、〈過去を払拭する気概でこれからも頑張ってほしい〉といった、おおむね好意的なコメントが書き込まれている。佐村河内氏が恐れていた誹謗中傷は、意外なほど少ない。

「反響については、ネットや自分のYouTubeさえ一切見ないので未だに良くわからないというのが正直なところです。私の唯一の情報元である友人らの報告で、実名公表後も、再生回数の伸びは大したことがないと知りました。『ああ、そんな感じか、しかし僅かでも多くの方々に聴いてもらえてとても有難いこと』と大変感謝しております。ちなみに、友人らはYouTubeへの応援コメントをスクショで送信してくれるので、それを励みとし日々頑張れる次第です」(同)

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