松本人志“コア視聴率発言”の波紋 量産「クイズ番組」と頭が痛い「ワイドショー」

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似た番組だらけ!?

 松本人志(57)が視聴率を巡る報道に対し、不快感をあらわにしたことは大きな注目を集めた。今でも余波は相当なものがあり、テレビ業界にも影響が出そうだという。

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 6月12日、TBS系列で「キングオブコントの会」が放送された。番組の目玉が、松本の新作コントだった。何しろ公式サイトによると、《民放では20年ぶり》だったという。

 14日、松本はTwitterに《キングオブコントの会は内容的にも視聴率的にも大成功でした》と自画自賛した上で、《ネットニュースっていつまで“世帯”視聴率を記事にするんやろう?》と疑問を投げかけた。

 ビデオリサーチが調査した関東地区のリアルタイム、世帯の平均視聴率(註:以下も同じ)が6.8%と判明したため、スポーツ紙の電子版などが記事にしていた。松本はTwitterで、この報道に異議を唱えたわけだ。

 更に15日には同じTwitterで、8日に2度目の全国放送となった「千鳥の相席食堂ゴールデンSP」(ABCテレビ制作・テレビ朝日系列・20:00)の報道にも噛みついた。

 同じくスポーツ紙の電子版が、「視聴率は5.8%」と報じたからだ。松本はTwitterに《これぞ勉強不足のバカライター》と書き込んだ。罵倒したと言っても過言ではないだろう。

 民放キー局で番組制作に携わるスタッフは「テレビ業界としてはありがたい言葉ではありますが、業界の前途を考えると喜んでばかりもいられません」と慎重な立場だ。

「困った時のクイズ頼み」

「テレビの全盛期は、お茶の間にテレビが置かれ、家族が揃って見る番組が、CM営業でも価値がありました。だからこそ“世帯視聴率”が指標となったわけです。ところが高齢化社会が到来すると、高齢者が好む番組が高視聴率となってしまい、CM営業との齟齬が出てきたのです。そこで新しい指標となりつつあるのが“コア視聴率”で、松本さんが『世帯視聴率は古い!』と怒り心頭に発した原因でもあります」

 コア視聴率の詳細は、キー局各局によって異なる。だが基本的には、10代から40代の視聴者を対象とした視聴率調査だ。この層は最も購買力が旺盛だと考えられている。

「テレビ業界では、『困った時のクイズ頼み』という“信仰”があります。40代の保護者が10代の子供と一緒に見てくれる番組を作れば、コア視聴率を取れると考えられます。そういう番組は結局のところ、クイズ番組しかないのです」(同・スタッフ)

 日本テレビは6月17日に「クイズ超感覚カジノ」(読売テレビ制作・23:59)を、TBSは20日に「快答!50面SHOW」(13:00)を、29日には「クイズ!倍買」(22:00)を放送した。

 ちなみにMCは「カジノ」がカズレーザー(36)とDAIGO(43)、「快答!」が加藤浩次(52)、「倍買」がバナナマンの設楽統(48)と日村勇紀(49)だった。

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