松本人志“コア視聴率発言”の波紋 量産「クイズ番組」と頭が痛い「ワイドショー」

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コア視聴率の違和感

「アタック25」は1975年、「ふしぎ発見」は86年に放送が開始された長寿番組だ。正統派の演出は、コア視聴率を意識していないことを裏付けている。

 他の番組は大半が2010年代から20年代に始まった番組だ。ゲーム性の強い演出や、パズル的な出題傾向などが顕著と言っていいだろう。

「松本さんのツイートは、ネットニュースは低視聴率の番組を記事にすることが多いので、それに対する抗議だと考えています。テレビ業界でも『低視聴率の番組を記事にするのは勘弁してほしい』という関係者が大半ですから、松本さんのツイートに理解を示すスタッフも少なくありません」(同・スタッフ)

 とは言っても、喜んでばかりはいられないという。

「テレビのニュース番組やワイドショーで、今後は視聴率の話題が取り上げにくくなると思います。そもそも私たちテレビマンでさえ、『個人視聴率10%を獲得!』という数字にはなかなか慣れません。世帯視聴率が30%、40%に達してこそ国民的な人気番組だという常識は、なかなか抜けないのです」(同・スタッフ)

紅白の視聴率もNG!?

 テレビは社会の公器であり、影響力が非常に強いということを伝える必要がある──世帯視聴率で高い数字が取れたら、ニュースとして紹介したいと考えるテレビ関係者は今も多い。

「数は少ないですが、突出した世帯視聴率を取る番組があります。オリンピックやサッカーのW杯などの世界的なスポーツイベント、NHKの紅白歌合戦などです。こうした番組が高視聴率を取れば、ワイドショーなどは数字を堂々と報じてきました。ところが松本さんの発言によって、高視聴率でも話題にしにくくなるかもしれません。東京五輪も近いですし、頭の痛い問題ですね」(同・スタッフ)

デイリー新潮取材班

2021年7月2日掲載

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