ブレイク間近…「イチケイ」「レンアイ漫画家」「ネメシス」で輝いた若手女優3人

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 この春にスタートした連続ドラマも、いよいよラストを迎えつつある。今クールの作品には、放映終了後にも引き続き注目してほしい若手女優が何人もいた。その中でも助演としてキラリと光った3人をご紹介したい。

 まずはフジテレビの“月9”枠「イチケイのカラス」(毎週月曜・21:00~)に出演している水谷果穂(23)だ。演じているのはイチケイこと東京地方裁判所第3支部第1刑事部の新人女性事務官の一ノ瀬糸子。竹野内豊演じる主人公の刑事裁判官・入間みちおに振り回される同僚である。糸子は事務官として各種手続きや資料作成など、裁判に関する事務仕事を担い、書記官の川添博司(中村梅雀)や浜谷澪(桜井ユキ)をサポートしている。イチケイメンバーの中では最年少でありながら、部長の駒沢義男(小日向文世)にも物怖じせず、思ったことをいってのける度胸も持っている。一見するとふわふわとして頼りないが、彼女が発する意見は、意外にも的を射ていることが多いのも見逃せない。

 糸子は新人ながら、キビキビと手際よく仕事をこなすタイプである。だからなのか、セリフのテンポも速い。今ドキの若者らしい感じはなく、かといって何事にも冷めているでもない。その立ち位置の演技がとにかく絶妙なのだ。イチケイメンバーは全員で7人もいるだけに、下手をすれば埋没してしてもおかしくないのだが、そうなっていないのは彼女の演技力のたまものだろう。

 水谷は2012年春に祖母が本人にナイショで応募したというオーディションに合格し、現在の事務所に所属することになった。翌13年にCMでデビューすると、これまでドラマと映画に合わせて30本近くに出演。その中にはNHKの19年上半期の朝ドラ「なつぞら」も含まれている。18年の春から1年間は「Going! Sports&News」の土曜日のお天気キャスターも務めた。

 なかでも16年1月に公開されたホラー作品で、自身映画初主演作となった「バレンタインナイトメア」では恐怖におののく姿を体当たりで熱演し、話題となった。長い黒髪と可憐な雰囲気を漂わせる正統派美少女女優として、今後もその活躍に期待したい。

2人目は「レンアイ漫画家」

 2人目は「レンアイ漫画家」(フジテレビ系・毎週木曜22:00~)に出演中の小西桜子(23)だ。役所は吉岡里帆演じるヒロイン・久遠あいこが常連として通うカフェバーのアルバイトのウェイトレス・伊藤由奈。正直、最初はチョイ役かと思っていたが、これがクセのあるとんでもない役であった。

 店長代理の二階堂藤悟(眞栄田郷敦)と交際、藤悟は次第にあいこに惹かれていく。そして由奈が体調を崩して入院している間に、あいこに店の手伝いをしてくれるよう、頼むのだ。ついには不意打ちのキスをし、由奈がそれを見てしまう。二人の仲に疑念を抱いていた由奈は徐々に嫉妬心を抱いていった。その疑念がまさに確信に変わった瞬間であった。あいこを見るその“眼”がとにかく怖かったのだ。“念”を超えた“怨念”が宿っていた。

 結局、藤悟とあいこが付き合うことはなく、由奈とも別れてしまうのだが、当の由奈は店を辞めずに働き続けているという、なんとも気まずい展開となっている。

 小西は17年ごろからモデル活動をはじめ、MVなどに出演。同年には自主制作映画「一晩中」で主演を務めた。転機となったのは、20年2月に公開された映画「ファンシー」でヒロイン役に抜擢され、商業映画初出演を果たしたことだろう。ほとんど演技経験のなかった彼女は廣田正興監督に徹底的に鍛えられたという。そのおかげか、続く三池崇史監督の映画「初恋」では、オーディションを受けた約3000人の中からヒロインに選ばれている。演じたのは不遇な家庭環境からアンダーグラウンドな世界と関わるようになった少女・モニカ役。この2作品で好演したことで、第42回ヨコハマ映画祭で最優秀新人賞を受賞した。

 意外なことに芸能事務所には所属していないという(ただし、マネジメントしてくれる人は存在している)。それでもこれまでにドラマ・映画に20本近く出演しているというのは、やはりその演技力が高く評価されているからだろう。現在は「レンアイ漫画家」と並行して毎日放送制作の深夜ドラマ「ラブファントム」(毎週金曜24:59~)にヒロイン・平沢百々子役で出演中だ。関東ではテレビ神奈川やテレビ埼玉で放送しているので、一度ご覧になってみてはいかがだろうか。

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