日本ハムが中田翔を放出するなら、どの球団か? 中日、巨人と大型トレードも

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打線のテコ入れで

 日本ハムが中田を放出すると決断した時に、他に手を挙げそうな球団となるとやはり巨人になるだろう。ファーストは現在、大ベテランの中島宏之と新外国人のスモークの併用が続いているが、どちらも完全なレギュラーと呼ぶには少し不安が残る。

 また、現在チームは攻守の柱である坂本勇人が故障で離脱しており、丸佳浩も不振から二軍調整が続いている。昨年途中に加入したウィーラーが奮闘しているが、阪神追撃のために打線のテコ入れを考えたい状況である。

 シーズン途中のトレードとなると、中田クラスの獲得にはそれなりの大物が必要となるが、過去にも巨人と日本ハムの間では、主力や期待の若手選手についても活発にトレードが行われてきただけに、両球団が思い切った決断をすることも十分に考えられるだろう。

 栗山監督が就任した2012年に中田は初めてシーズン20本塁打をクリアし、その後も常に中軸として結果を残し続けてきたが、その栗山政権も最晩年に差し掛かっている。シーズン中のトレードがなくても、3年契約の切れるオフにはFA権の行使について話し合いがもたれるはずだ。球団、そして中田が果たしてどんな決断を下すのか。このオフの大きな目玉の一つとなることは間違いない。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮取材班編集

2021年6月8日掲載

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