堀北、知英、高杉、岡田健史…人材流出続く「スウィートパワー」社長の存在は“親以上”

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最初の違和感

 スカウトが百発百中なので、全ての所属タレントが売れっ子という事務所になった。まさに少数精鋭。事務所の構えは小さくとも、研音やスターダスト、ホリプロといった大手事務所とタレント力では互角となるまで成長した。

 つまずいたきっかけは、先に見たように堀北真希の引退だったようだ。民放プロデューサーは「スウィートパワーの迷走を最初に感じたのは、新人時代の桜庭ななみさん(28)を見た時です」と振り返る。

「桜庭さんは鹿児島県出身で、やはり『ものすごい美少女がいる』という噂をキャッチしたスウィートパワーがスカウトしました。確かに逸材の名に恥じない魅力を持っていましたが、bump.yというアイドルグループを作り、そこに桜庭さんを加入させたので、強い違和感を覚えたのです」

 bump.yは2009年にTBSのネットドラマと連動して結成され、メンバー6人の全員がスウィートパワーに所属していた。

「AKB48の全盛期ですから、どんなに頑張っても見劣りするのは明らかでした。メンバーが抜群に歌が上手いならまだ話は違いますが、見ていて痛々しいほどでした。解散に追い込まれ、引退したメンバーもいます」(同・プロデューサー)

ワンマン体質

 この頃から「岡田社長と所属タレントの意思疎通ができなくなっていた」と見る。

「岡田社長はタレントを自ら見つけ出し、家族を口説いてスカウトします。強い思い入れがあるのは当然ですが、それが『親代わり』のレベルに達してしまうと、相手からはパワハラと思われてしまうんでしょう。それを所属タレントが嫌がっているのではないでしょうか」(同・プロデューサー)

 表面的には「面倒見のいい女社長」というイメージを持たれていた。高杉真宙の場合も、岡田社長は“二人三脚”で、テレビ各局を丁寧に挨拶して回っていたという。だが、高杉は退所の道を選んだ。

「スウィートパワーからこれだけ人材流出が相次いでいるのは、やはり岡田社長のワンマン体質に問題があるからでしょう。所属タレントや社員の声に聞く耳を持てているのか、相手の立場に立っているのか、もう一度、自分自身を見つめ直したほうがいいかもしれませんね」(同・プロデューサー)

デイリー新潮取材班

2021年5月31日掲載

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