巨人「亀井号泣」、「ノーノ―未遂」、「神ってる」…交流戦、ファンの記憶に残る名場面集

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 5月25日から2年ぶりとなるセ・パ交流戦が始まった。昨年はコロナ禍の影響で中止になったが、2005年から19年まで15年間にわたって繰り広げられた熱戦の中から、ファンの記憶に残る名場面を紹介する。

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「すがすがしかったです」

 9回2死までノーヒットノーランに抑えながら、痛恨の一発に泣いたのが、西武・西口文也である。05年5月13日の巨人戦、西口は2回の清原和博への死球を除き、9回2死まで一人の走者も許さない。

 そして、快挙達成まであと一人という場面で、清水隆行に対し、1ストライクからの2球目、「膝元に落として、ボールにしよう」と思って投じたスライダーが中に入る。

 その失投を清水は見逃さずジャストミートして右翼席に叩き込んだ。02年8月1日の中日戦で、川上憲伸にノーヒットノーランを喫したときに、最後の打者となった清水が「同じ屈辱は御免」の思いで放った意地の“ノーノー阻止弾”だった。

 一方、西口も気持ちを切らすことなく、次打者・斉藤宜之を二ゴロに打ち取り、1安打1失点の完投勝利。「あれだけ完璧に打たれて、すがすがしかったです。悔しいと言うより、ノーヒットノーランなんて、やっていいのかなって気持ちでした」とさばさばした表情で語った。

 西口は、02年8月26日のロッテ戦でも9回2死までノーヒットノーランを続けながら、小坂誠に中前安打を許しており、これが二度目の“ノーノー未遂”。

「二度も阻まれたのはタイ? 三度目はいないんでしょう? 日本シリーズの5連敗もタイだし、いいんじゃないですか」と冗談めかしたが、皮肉にも3ヵ月後、8月27日の楽天戦で9回をパーフェクトに抑えながら、0対0の延長10回に初安打を許し、“三度目の正直”はならなかった。

 ちなみに、12年の交流戦では、巨人・杉内俊哉が5月30日の楽天戦で9回2死までパーフェクトを続けながら、27人目の打者・中島俊哉にフルカウントから投じた内角低めをボールと判定され、あと1球で完全試合を逃したが、この1四球のみで、日本人投手では交流戦初のノーヒットノーランを達成している。

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