「ドラゴン桜」の“半沢化”でわかった阿部寛の計算 連ドラ界で生き残る戦略

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 16年ぶりの新シリーズ「ドラゴン桜」(TBS)のテイストがガラッと変わったと評判だ。前作のコメディーテイストで軽いタッチはなくなり、重苦しく熱い戦いは、まるで「半沢直樹」か「下町ロケット」。放送枠も同じ“日曜劇場”で、演出が同じ福澤克雄氏だからさもありなん。と思いきや、実は主演の阿部寛(56)の強い要望もあったという。

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 05年に放送された「ドラゴン桜」は、三田紀房の同名マンガを原作に、阿部が演じる元暴走族の貧乏弁護士・桜木が平均偏差値36の高校生を東京大学に現役合格させるまでを描いた。受験テクニックを中心に若い視聴者に受け入れられ、平均視聴率16・4%、最終回は20・3%とヒットした(ビデオリサーチ調べ、関東地区、世帯:以下同)。

 4月25日にスタートした続「ドラゴン桜」は、初回視聴率14・8%と好スタートを切り、春ドラマではトップの人気を誇っている。原作は「ドラゴン桜2」ということだが、内容は大きく異なるという。民放プロデューサーは言う。

「原作は偏差値50台の普通の高校生が東大受験するという内容でしたが、新『ドラゴン桜』では前作同様30台の落ちこぼれを東大に送り込む設定に変わっています。それどころか、ドラマのテイストも大きく変わりました」

戸惑う視聴者

 どの様に変わったのかといえば、

「前作は金曜ドラマ枠でしたが、『半沢直樹』や阿部が主演した『下町ロケット』の日曜劇場枠に変わりました。『半沢』も『下町』も、強者に立ち向かう熱い戦いが名物でしたが、『ドラゴン桜』にもその要素が盛り込まれました。つまり生徒が主役ではなく、学校側との対決というサブストーリーがメインになったのです」

 SNSには以下のような声で溢れた。

《ドラゴン桜に下町ロケット感出されるのがほんと嫌!どっちも好きなだけに混ぜちゃダメ!》

《ドラゴン桜は毎週前半は半沢直樹、中盤にGTO、後半のクライマックスに下町ロケットって感じに展開していく・・》

《ドラゴン桜が半沢直樹化してるという話題を見てちょっと観てみたが、何のことはない下町ロケットだった…。》

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