TBS「サンデーモーニング」を悩ます高齢化問題、打ち切りやリニューアルが現実味

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 TBS「サンデーモーニング」(日曜午前8時)の打ち切りや大幅リニューアルが、かねてより囁かれている。高視聴率番組だが、観ている人の年齢層が高いからだ。TBSは4月以降、4歳から49歳の視聴者を重視すると宣言していたが……。

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「TBSが改革を考えている本命は『サンデーモーニング』ではないか」

 昨秋、「噂の!東京マガジン」(日曜午後1時)のBS-TBSへの引っ越しが他局に伝わると、テレビマンからそんな声が上がった。

「噂の!東京マガジン」は1989年10月に始まった長寿番組。この時間帯トップの毎回8%前後の世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を得てきたが、観ている人の年齢層が高いので、BSへの引っ越しを余儀なくされた。

 49歳までの視聴者重視は米国テレビ界で生まれた潮流で「ターゲット戦略」と呼ばれている。日米ともに49歳までが消費の中心と考えられているため、スポンサーが歓迎し、CM枠を高値で売りやすい。TBSばかりでなく、日本テレビとフジテレビも49歳までの視聴者重視を打ち出している。

 TBS報道局が制作している「サンデーモーニング」は情報番組の中で屈指の高い世帯視聴率を誇り、毎回14%前後を得ている。けれど年齢別の個人視聴率に目を移すと、やはり年齢層が高い。

 なので、局内外から打ち切りや大幅リニューアルが囁かれ始めたわけだ。日テレ制作者によると、視聴者層は同局の「シューイチ」(日曜午前7時半)のほうがはるかに若い。しかも世帯視聴率は10%を超えており、「サンモニ」を抜くこともある。CM販売高は既に上だという。

 ターゲット戦略は番組づくりしか考えてこなかった現場の制作マンや、視聴者全体へのサービスを考えるNHK職員などから評判がすこぶる悪い。だが、新型コロナ禍やインターネット広告の台頭でCM枠が簡単に売れる時代ではないので、総務省が指導でもしない限り、この流れは止まりそうにない。

 では、なぜ「サンモニ」の視聴者は高齢化したのか。出演陣の高齢化は誰にでも思い付くが、固定化も理由に違いない。

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