マリエの告発で大逆風! 正念場の出川哲朗が取るべき「リアクション」は?

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リーマンショックとSNS普及が壊したファミリー文化 出川さんはみんなの末っ子から「巣立つ」のか!?

 事件が起きたとされる2005年前後は、「抱かれる時代の最後」だったと若槻千夏さんが語っている。若槻さん自身も「あの大物と何回寝たのか」と、あるグラビアタレントに聞かれたそうだ。ただ、そういった行動をした女性たちはみな表舞台から去ったという。

 後押ししたのは2008年のリーマンショックとSNS文化の普及ではないか。制作費が激減し、タレント含めて人件費は削減。ヌルッと入り込める出演枠は消え、男女の関係を持ちかける制作会社社長らもクビ切りの憂き目にあっただろう。社会不安も高まり、政府や一部の富裕層など、金と権力を持つ「ファミリーの主」的存在への反発も強まった。なんの後ろ盾もなくても、自分の声を発信したい人たちにとって、ブログやツイッター、各種SNSの普及は武器になった。

 そうした中で、「嫌いな男」から「好きなタレント」までブレイクを遂げた出川さん。特定の権力におもねることなく、それこそ体一つでリアクション芸を極める姿は多くの視聴者の支持を得た。年下がいても一番イジられ、ポンコツだけど愛される。そんなキャラと、今回の報道とのギャップは大きい。出川ガールズも困惑しているに違いない。

 引退している紳助さんではなく、現役の出川さんに批判が集中しているのも理不尽といえば理不尽だ。モヤモヤしているのはお茶の間以上に出川さん自身かもしれない。ただ、今求められるのは万年末っ子の「リアクション」より、独立した一人の男性としての真摯な「アクション」なのだろう。大人としても芸人としても次なるステージに向けて、男・出川哲朗の巣立ちを見守りたい。

冨士海ネコ

2021年4月14日掲載

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