セブンが東大阪“時短店”の駐車場に出店計画 元オーナーは「和解も拒否。徹底的に闘う」

国内 社会 2021年4月2日掲載

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まさに前代未聞

 朝日新聞は3月27日の朝刊に「対立店舗駐車場に出店 セブン本部が計画 大阪 FC契約解除の元店主『違法な実力行使』」との記事を掲載した。

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 既に店舗が建っているのに、新しい店舗が駐車場にオープンすれば、前代未聞の事態である。一体、大阪で何が起きているのだろうか。

 見出しにある《対立店舗》とは、「セブン-イレブン東大阪南上小阪店」だと説明すれば、コンビニ問題に詳しい向きなら「なるほど」と理解されるかもしれない。取材した記者が言う。

「オーナーだった松本実敏さんは2019年2月、深刻な人手不足を理由に時短営業に踏み切りました。セブン側は契約解除と違約金1700万円が発生すると警告しましたが、これが大きく報道されたのです。セブン側は契約解除を撤回し、松本さんは時短営業を勝ち取りました。ところがその後、セブン側は再び契約解除を求めました」

 19年12月には、「7年7カ月で336件と、日本で一番クレームが多い」ことを理由に契約解除を通告、大晦日に契約は解除された。

 これに対し松本氏は、20年2月、契約解除の無効などを求めて大阪地裁に提訴。セブン側も建物の引き渡しなどを求めて提訴していた。

 松本氏の支援者は多く、裁判で本人も手応えを感じていたという。

新店舗建設は挫折?

 松本氏に取材を申し込むと、「裁判所も私たちの主張に耳を傾けてくれているという印象がありました」と言う。

「セブン側の契約がどれほど問題か、オーナーたちの労働環境がどれほど苛酷か、裁判では明らかになったと思います。ですからセブン側も必死です。私の“反乱”が他のオーナーに影響を与えると困るからです。資金も人材も豊富ですから、ありとあらゆる手を使ってきました」

 例えば、時短営業に踏み切った数ヶ月後、松本氏が経営していた「セブン-イレブン東大阪南上小阪店」の近くに新店舗を出そうと動いていたという。

「近くの土地を所有している人が、『セブン-イレブンが店を出したいって、あちこちに声をかけてる。でも、セブンがひどいことをしていると報道されているから断ったよ』と教えてくれたんです」(同・松本氏)

 そこでセブン側は方針を転換し、店舗の駐車場に仮店舗を建設することにしたらしい。もともとの駐車場は、車を12台駐められるだけのスペースがあった。

 そこに2軒目のコンビニが建つとなると、駐車スペースがほとんどなくなってしまうのは言うまでもない。

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