13日最終回「その女、ジルバ」、草笛光子さんが語る 「私は私生活でも“くじら”」
87歳、「いつさよならするかわかりません」
草笛さんは芸歴70年を迎えた87歳だ。記者が若々しくてその年齢には到底見えないと伝えると、
「あら、私そう(87歳)ですよ。だから台本を覚えるのが本当に大変なの」
飾らず鷹揚に語る様子も、くじらママそのものだが、次回作の映画「老後の資金がありません!」(2021年公開予定)では、くじらママとはまた異なる役どころを演じている。
「本来ならもうとっくに公開されていたはずなんですが、コロナの影響で延びているんですよ。これは私としてはね、珍しくおかしい役。浪費家の姑役です。だから早く公開されて欲しいなって思ってるの。私のイメージ変わっちゃうと思う(笑)」
くじらママの台詞に、「女は九十からよ」という言葉がある。「女は九十から」の言葉通り、この先も長く活躍して欲しいと思う視聴者は少なくないだろう。
「いつさよならするかわかりませんけどね。でもそんなこと思ったらやってられないから、思わないようにして、ただ馬鹿丸出しでやってます。好きなことやって死にたいから、気取ってなんていられないですよ。自分の思うように生きて、わがままだって皆に言われます。だからわがままいっぱいで、生き抜いてやろうと思っています」
館野氏が評した通り、最初から最後まで“大海原を曲がらず悠然と泳ぐ”、くじらのようだった。
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