無免許重犯ひき逃げ男の「鬼畜の所業」 恋人を身代わりで出頭させ、死亡した被害者も

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 あおり運転の横行や、「上級国民」による事故が世の注目を集めるが、それらに比肩する出来事ではないか。一度も運転免許を取っていない男が、あろうことか、ひき逃げや死亡事故を何度も起こしていたのである。

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 京都市の解体工、友金(ともがね)隆斗容疑者(21)の送検を報じたニュースに、ネットでは、

〈どうしてこんな鬼畜野郎が野放しにされているのか?〉

 との憤りが多数書き込まれている。男の容疑を社会部記者がまとめると、おおむね次のようになる。

「昨年12月、友金は、京都市西京区を無免許で運転し、衝突事故を起こしました。運転していた男性に全治1カ月のケガをさせながら、その場から逃げ、身代わりに知人女性を警察に出頭させた。半年前の昨年6月には大阪府内で無免許運転、歩行者をはねて逮捕されました。その被害者はのちに亡くなっています」

 12月のひき逃げ事件で、京都府警西京署が友金を逮捕し、今年2月19日に自動車運転処罰法違反(無免許過失運転致傷)容疑で送検された――。これらを報じたニュースに、先のような非難が浴びせられたのだ。

 だがこの“鬼畜”について、「友金はほかにも事故を起こしています」と証言する男性がいる。

「ほんま見逃して」

 男性はつい最近、実際に被害に遭った当事者だ。

「2月10日のことです。私が京都の山科区内をダンプカーで走行中、コンビニの駐車場からダンプがものすごい勢いで飛び出してきた。右折のウインカーを出しながら、左折で通りに出てきたんです。とっさにブレーキをかけハンドルを切りましたが、間に合わずに接触。相手はフルアクセルで発進して逃げていきました」

 男性は狼狽しつつも追いかけ、助手席の同僚が110番通報。最終的に相手のダンプは路地に入り、行き止まりでストップ。

「私が車を降りて“あかんで、きみ”と言うと、友金は“ほんま見逃してください。僕、去年捕まってるんです”と泣きついてきた。私が“通報してもうてるから”と言うと、観念した様子でした」

 さらに、もうひと悶着。

「彼が乗っていたダンプは解体業者の所有。そこの社長を名乗る人物が来て、ものすごい剣幕で私に“お前こらァ、クソガキ!”“無免許って分かったら見逃してやるやろ、ふつう”などと喚き散らすんです。私に掴みかかろうと暴れ、警官に制止されていた」

 この事故はいま、警察が友金の「当て逃げ事件」として捜査している。

 身代わり出頭した女性は、

「(友金が)無免許と知ってはいましたけど……。いまはお話しできないんです」と多くを語らず。友金容疑者の知人は、諦め顔だ。

「実は、12月に身代わりで出頭したのは同棲していた彼女なんです。鼻を骨折させられたり包丁をつきつけられたりと、友金のDVが酷かったと聞いています」

 こんな“鬼畜以下”が往来には潜んでいることを忘れてはいけない。

週刊新潮 2021年3月4日号掲載

ワイド特集「噂の眞相」より

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