“神待ち少女”をホテルに宿泊させて逮捕 妻子持ち「43歳中学校教師」の「正体」

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妻は記者の取材に……

 さらにA子さんは衝撃の事実も明かしてくれた。

「先生は結婚していてお子さんもいました。夏休みの部活練習に、小学校に入る前くらいの女の子を連れてきていたのを見かけたことがあります」

 船山容疑者は妻子がいたにもかかわらず、このような犯罪に手を染めていたのである。

 西武新宿線沿線に船山容疑者の自宅はある。2階建ての一戸建て住宅で、登記簿謄本によれば、2014年に築9年経っていたこの家を3000万円のローンを組んで購入している。彼は2015年に中野区立の中学校に転勤になるまでは、離島の中学校に勤務していた。

 近隣住民は驚きを隠さない。

「旦那さんはほとんど見かけないんですが、学校の先生だと聞いていました。奥さんは若くて綺麗な人。今年お嬢さんは小学生にあがったばかりだというのに……」

 取材をしていると偶然、妻が帰ってきた。確かに、船山容疑者よりも10歳以上若く見える。記者が名刺を差し出すと、妻は固まったような表情で目を落とし、

「取材はお受けできません」

 とだけ答え、家に入ってしまった。記者が帰る際、ランドセルを揺らしながら帰路につく幼女とすれ違った。幼女はそのまま船山容疑者の家の中へと消えていった。

「将来を考えて生きなさい」

 船山容疑者は2005年に東京都の教員として採用された。15年間、中学校教員として勤務してきたが処分歴はなかったという。中野区教育委員会の担当者は取材にこう答える。

「逮捕直前まで普通に勤務していたので、生徒も教員も大変ショックを受けております。これまで問題行動も特になく、勤務態度も真面目だった。事態を重く捉え、改めて綱紀粛正に努め、再発防止と信頼回復に取り組んでいきます」

 そうは言うが、具体的にどのような対策を取るというのだろう。わいせつ事案で逮捕される教員が一向に後を絶たない。牙を隠した“狼”が今も学校に潜んでいるのである。

 A子さんはこう振り返る。

「船山先生で思い出されるのは、禁止されたスマホを持ってきている生徒を叱った際、クラス全員にいつになく真剣に説教した時の言葉です。“将来のことを考えてもっと真剣に生きなさい”と先生は言いました。進学の話にも話が及び、“今から真剣に考えて準備しておかないと、高校に行っても躓いてしまう”と。あの時、心に響いた言葉が今はむなしく思い返されます」

 生徒や家族を裏切り、教え子の思い出までも踏みにじったこの男の罪は重い。

デイリー新潮取材班

2021年2月6日掲載

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