「蓮舫」総理演説をツイッターでフライング公開 党内で干され、番記者もゼロに

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 政界で横綱級のツイッター使いといえば河野太郎行革相が筆頭だが、立憲民主党の蓮舫代表代行(53)も名乗りを上げた。総理演説の原稿を事前に公開し、顰蹙を買ったのだ。

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 その“事件”が起きたのは1月18日、通常国会の開会日だった。与野党の論戦の口火を切るのが初日に行われる菅総理の施政方針演説である。国政の方針を内外に示す「決意表明」ゆえ、演説の原稿は無論、事前に公開されることがあってはならない。

 しかし、野党第1党の幹部たる蓮舫氏は演説前、この原稿の一部画像とともに、

〈どれだけの思いを込めた話し方をされるのか〉

 などとツイッターに投稿したのだ。

「一部とはいえ、総理演説の原稿がネットに出回るなんて前代未聞です」

 とため息をつくのは政治部デスク。

「与野党には原稿が配られる慣例になっています。ただ、それは事前にネットに公開するためではなく、国会での質疑を円滑にするためです。記者が原稿を演説前に入手しても、公開するなどありえません」

 当の蓮舫氏は公の場で釈明しなかった上、本人ではなく党が謝罪することに。ひっそりと投稿は削除され、与党からは当然のごとく非難の声が上がり、さらには身内からも……。

 立憲民主党の議員は、

「目立ちたがりの彼女らしいですね。暇なんでしょう」

 と呆れて言う。

「事実上、党内で干されていますからね。去年の9月に代表代行に就任して以来、メディアへの露出は急激に減っているんです」

“蓮舫ボーイズ”も…

 それまでは立憲の参院幹事長に加え、予算委員会の筆頭理事と「要職」を務めていた彼女。

「立場が立場なので同じ参院の女性議員を食事に誘っては指導していました。一方でとにかく国会運営が強権的だったんです。花形である予算委員会での質問は彼女がするか、彼女の息のかかった議員にやらせてばかりでした。また、野党間の会合に勝手にマスコミを呼ぶなどして、国民民主党と揉めてしまい、職を外されたんです」(同)

 先のデスクが補足する。

「民進党代表時代は“蓮舫ボーイズ”と呼ばれるイケメンの番記者がついていました。ただ、それも今は昔で、現在は番記者すらついていません。意見表明の場所が少なくなり、ツイッターを重宝しているのではないでしょうか」

 毎回の選挙の当落で人生が左右される政治家にとって、ツイッターは有権者に自身の考えを発信する貴重なツールには違いない。

 しかし、と政治アナリストの伊藤惇夫氏が指摘する。

「ツイッターは発信力を高めるという意味では効果的ですが、諸刃の剣です。今回のことは勇み足程度の話なのに、謝罪しないから批判が長引いている。新聞記者でさえ事前に公にしないのだから言い訳のしようがありません」

 国会のみならずネット上で浴びるスポットライトがよほど心地よかったようだ。

週刊新潮 2021年2月4日号掲載

ワイド特集「麒麟がこない」より

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