「高山若頭」をハジいた「高齢ヤクザ」から届いた「手紙」と「コロナ禍のシノギ」

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“コロナが怖くて…”

 同様に、“ハコ(=部屋)”を押さえるシノギという意味では「麻雀」もあると言う。

「麻雀の場合はテラ銭商売。普通の家とかマンションで、ヤクザ同士で雀卓を囲んでいるようです。一般人はメンバーに入っていないみたいですね」

 一方で、これはもうシノギと呼べる類のものではなさそうだが、

「多少若くてカラダが動く連中は、建築現場に向かったりしています。あとは鳶職とか。彼女のヒモになることを選ぶ者もいて、コロナ禍のシノギの厳しさを物語っています」

 さらにシノギを諦めた者たちが選べる道はほとんど残されておらず、

「組に借りるしかない。1回で3万円とか借りて、とりあえず買えるだけの米を手に入れて家に閉じこもるパターンです。カネがないから出歩けない、派手なこともできない」

 最後に、再び出される見込みの緊急事態宣言についてはどうか。

「年取った連中は難しいでしょうけれど、基本的に“コロナが怖くてヤクザなんてやってられるか”という思考だと思います。阪神淡路大震災の時にも、解体とか建築業で関係した人たちの懐は大いに潤いましたし、コロナでも“ワンチャンス”を狙っているヤクザは少なくないはず」

 ヤクザたちは、緊急事態宣言で始まる2021年をしぶとく生き延びられるや否や。

週刊新潮WEB取材班

2021年1月6日掲載

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