大塚家具は久美子前社長に役員退職金の予定ナシ、酷い経営だけじゃないもう1つの理由

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退職金は父にもなかった

 一方、久美子氏には、役員退職金(退職慰労金)を支給しない方向という報道もある。

「当たり前じゃないですか。創業者で父の勝久氏の頃は、無借金で100億円以上ものキャッシュがありました。それを久美子社長時代にどんどん減らしていった。60億円以上もあった投資有価証券もゼロになってしまいました。勝久氏は相場観のあるものに強く、不動産も利ざや狙いでなく、店舗用に購入した土地も値上がりしました。それを売り払ったのも久美子氏です。父から譲られた大塚家具の株価を落としたのも彼女ですよ。その株券も銀行に取られてしまいました。勝久氏が築いた莫大な資産を、たった5~6年でことごとく食い潰したのが彼女であり、結局ヤマダ電機に身売りすることになった。役員退職金とは、会社業績を踏まえた上で、在任中の労に報いるために支払われるものです。彼女に退職金を支払おうと考える人なんているはずがありません」

 ちなみに、役員の退職慰労金は、定時株主総会での決議事項となる。

「万が一、来年の株主総会で、久美子前社長の慰労金が議案にでも上ったら、株主から怒号が飛び交うはずです。なんといっても、勝久氏にすら退職金は払われていないのですから」

 大塚家具は、役員退職慰労引当金として、約5億円を積み立てている。ところが、一代で大塚家具を築いた最大の功労者である勝久氏にも退職金が支払われなかったというのだ。

「久美子前社長が骨肉の争いの後、父親を追い出して、それっきりです。その後、勝久氏の退職慰労金が株主総会の議案に上がったことはありません。大塚家具という会社において、勝久氏に退職金が払われないのですから、他の誰一人として受け取る資格などないでしょう。久美子氏が受け取れないのは、因果応報としか言いようがありません」

週刊新潮WEB取材班

2020年12月17日掲載

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