「日本との交流がなくても問題ない」と言った文在寅の失敗 韓国で「反日」が正義である理由

国際 韓国・北朝鮮 2020年12月12日掲載

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「日本抜き」の欲望もちらつくが

 聞き慣れない組織かもしれないが、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に、日本とともに韓国が署名した。11月15日のことである。この数年、とりわけ昨年からは“NO JAPAN”キャンペーンなどにより、日本離れを国内外でアピールしている印象の強い韓国である。それなのに、ここへきて日本も名を連ねる経済連携に署名するというのは、意外に思えるかもしれない。

 これまでも韓国は自由貿易協定(FTA)の締結に心血を注ぎつつ、着実に輸出国の世界順位を上げてきた。

 RCEPは日韓のほかに中国、オーストラリア、ニュージーランド、そしてアセアン10カ国からなる巨大自由貿易圏である。

 韓国三大紙の一つである中央日報は12月3日、「7年後には日本を抜いて世界5位の輸出国に飛躍の見通し」との見出しが躍るニュースを配信している。

 つまり、RCEPの韓国署名には、日本抜きの欲望もちらついているのだ。

 それならば、韓国は経済的側面において日本に対して堂々と構えていても良いはずだ。

 ところが、どうもこのところ、「対日貿易赤字」が報道番組で盛んに取り上げられている。

 韓国の対日貿易赤字は50年以上も前から慢性的に続いており、特に2015年以降は韓国の貿易赤字のなかで日本とのものがトップであった。

 しかし、昨夏に始まったNO JAPANキャンペーンで、韓国社会は「売らない、買わない、行かない」を合い言葉に、日本との輸出入や観光業での物資や人々の往来を一方的に断ち切った。

 コロナでそれどころではないにしても、このキャンペーンは、1年半経った今でも続けられている。

 そしてこのNO JAPANが日本経済に大きな打撃を与えたと、韓国メディアが報じてきた。

 実際に19年の対日貿易赤字は抑えられた。

 18年では305・3億ドルだったものが19年には248・1億ドルと、わずかではあるものの減少したのだ。

「日本の絶対有利を克服してきた」

 ところが今年10月までの対日貿易赤字は、昨年の同じ時期までのものに比べて増加していることが明らかとなった。

 その原因は、日本産の車やビールなどの消費財が購入されるようになったからだ。

 それが国家の一大事とでも言わんばかりに、韓国では報道合戦が相次いだ。

 そのニュースに、40代の韓国人男性Aさんはこう切り出した。

「韓国のやっていることって、気持ち悪いでしょ?」

 ずいぶんと声が荒々しい。

 いったい何が気持ち悪いのか……こう続けた。

「こんないい加減なことを言う政府は、韓国くらいなもんですよ。日本との経済交流がなくったって韓国はやっていけるなんて文在寅大統領は言ってましたよね。そんなことあるわけないって、最初から思っていましたが、その通りじゃないですか」

 この男性は日本への留学経験もある。

 いわゆる無党派層で、これまでの選挙では、与党の“共に民主党”の候補者に票を投じる方が若干多かったと振り返る。

「文政権の失策は、最初から明らかだったんです。でも国民は、文大統領の言葉を信じてしまった。正直に言えば、騙されたんですよ」

 19年7月、日本が安全保障上の理由で韓国向けの半導体材料の輸出管理を強化した。

 すると、韓国の政府やメディアはそれを「輸出規制」と標榜し、対日感情をさらに悪化させた。

 NO JAPANキャンペーンはそうした風潮のなかで始められた。

 当初は個人レベルだったものがすぐに社会全体に浸透し、一方で韓国政府は運動が大きくなるとその流れに合流し、それを先導するかのように振る舞った。

 当時、文在寅大統領は「今まで私たちは家電、電子、半導体、造船など多くの分野で日本の絶対有利を一つひとつ克服してきた」と述べている。

 それならば、日本に頼らない経済成長は可能であるはずだ。

 しかし、先日の発表では、対日貿易赤字は克服されたどころかまだしっかりと残っていたのだ。

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