若月佑美、石橋静河、桜田ひより… 秋ドラマで活躍中「若手女優」のここがスゴイ

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 秋ドラマもいよいよ中盤戦から後半戦に突入し、まさにヤマ場に差し掛かりつつある。ドラマが終わった後も、注目していただきたい若手女優がいる。という訳で、今回は今クールのドラマで、脇を固める助演としてキラリと光る才能を発揮している3人をご紹介しようと思う。

 まずは、業界で最大のタブーとされる“共演NG”をテーマにした大人のラブコメドラマ『共演NG』(テレビ東京系・毎週月曜22:00~)に出演している若月佑美(26)だ。中井貴一と鈴木京香がタッグ組むなど豪華キャストが話題となっているが、彼女が演じているのは元アイドルグループ出身の女優・篠塚美里である。

 ドラマのコンセプト上、当然、篠塚にも共演NGタレントがいるのだが、それが現役の売れっ子アイドルである内田梢(小野花梨)だ。実はこの2人、元々同じ人気アイドルグループに所属していた先輩後輩の間柄だった。だが、あるとき先輩である篠塚がプロ意識の低い内田を叱責してしまう。これを内田がSNSに“篠塚の先輩風がうざい”とツイートしたことから、互いのファンを巻き込んでの大炎上大会となってしまった。以来、共演NGという設定なのだ。

 若月佑美も実は元アイドルグループ出身だ。ご存じの方には“釈迦に説法”かもしれないが、今や国民的人気女性アイドルグループに登り詰めた元乃木坂46なのだ。

 彼女は乃木坂の1期生である。“マジメ”で“イケメン”なキャラで知られ、冠番組の企画ではしばしば男役をこなす存在だった。さらにグループ在籍時から『嫌われ松子の一生』など数多くの舞台に出演しており、演技経験も豊富である。18年の12月4日に日本武道館で卒業セレモニーを行い、乃木坂46を卒業。その後は女優業に力を入れ、『今日から俺は!!』(日本テレビ系)や『私の家政婦ナギサさん』(TBS系)などの話題作に立て続けにレギュラー出演している。

「今日俺」ではドラマオリジナルのキャラクター・川崎明美役で橋本環奈演じる早川京子に強烈なツッコミを入れる役回りを好演し、「ナギサさん」では多部未華子演じる主人公・相原メイの後輩役で出演している。やる気はあるが決して無理はしない、バランス重視型のイマドキ女子・天馬あかりを生き生きと演じてくれた。

 そして今回の『共演NG』で演じているこの篠塚美里という役は普段は周りに対して強い人間なのだが、内面は凄く弱いタイプである。そういう意味で注目だったのが、11月19日に放送された第3話であった。

 この回は劇中作の『殺したいほど愛してる』で共演している若手俳優・佐久間純(細田善彦)との不倫スキャンダルが発覚、大勢詰め掛けたマスコミを前にしての謝罪会見で話せなくなってしまう姿が印象的だった。その“怯え具合”や“憔悴しきった様子”がリアルだったのだ。まさに乃木坂“発の”の若き演技派といったところか。

 女優以外にも『Oggi』(小学館)の美容専属モデルを務めていたり、特技の美術では二科展に8年連続で入選するなど、芸術的才能も兼ね備えているだけに、その活躍の幅はまだまだ広がりそうだ。

2人目は石橋静河

 2人目は、『この恋あたためますか』(TBS系・毎週火曜22:00~)に出演している石橋静河(26)だ。彼女が演じる北川里保は物語の舞台となるコンビニ本社“ココエブリィ”の商品部スイーツ課に勤務する“デキる女”にして社長の浅羽拓実(中村倫也)の元カノでもある。

 森七菜演じる主人公・井上樹木はコンビニスイーツの開発を通じて浅羽社長に恋心を抱く。要は里保は“恋敵”という訳だ。だが、普通恋のライバルというと少しは“イヤなオンナ”の一面を覗かせるものだが、里保はそういう部分が微塵もない。逆に途中入社してきた樹木を気遣ったり、リスペクトしたりとまさに“いいお姉さん的存在”であり、同時に憧れのキャリアウーマンといったところだ。

 ただ、そうはいってもただのいい人というわけでもない。自分に実力がないことで落ち込んだり、逆に樹木の才能に嫉妬したりと人間くさい一面も。里保はちょうど20代後半くらいの年齢で、新人と呼ばれる年齢をとっくに過ぎ、先輩と後輩の狭間で揺れながら自分らしい生き方を模索していく女性でもある。そんな悩み多き年ごろで、必死に前に向かって一生懸命に生きる女性を石橋静河は見事に体現してくれているのだ。

 つまり里保は、やはりパッと見、清楚でキレイで真面目な雰囲気が漂っている石橋だからこそ、ハマったともいえる。そして、そこはかとなく“和”のイメージもあり、ちょっとだけ“幸薄い感”があるあたりもピッタリだった。

 今年の4月末から6月頭にかけてFODなどで配信されたドラマ『東京ラブストーリー』に出演していたことも忘れてはならない。

 本作は鈴木保奈美と織田裕二の主演でフジテレビ系の“月9”ドラマとして91年1月クールで放送され、最高視聴率32.3%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録した恋愛ドラマの金字塔的作品である。その配信ドラマとして29年ぶりにリメイクされた作品で、石橋は鈴木保奈美の演じたヒロイン・赤名リカ役に抜擢され、自分の気持ちに正直に生きる、天真爛漫で自由奔放な都会の女性を実にカッコよく演じていた。今後はクールで頼れるキレイなお姉さん役としてドラマに欠かせない存在になっていくと思われる。

 ちなみに彼女は俳優の石橋凌と女優の原田美枝子夫妻の次女でもあり、実は“サラブレッド”なのだが、決して“親の七光り”で生き残ってきたワケではないという意味でも、今後ますます注目していきたい女優である。

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