肘痛でも現役続行の「斎藤佑樹」 肩や肘を故障する原因を広岡達朗氏が指摘

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投球フォームに致命的な欠陥

 高校時代の投げ過ぎが、肩や肘を痛める原因となっているのでは、と勘繰りたくなるが、

「私は、その影響はないとみています」

 そう語るのは、斎藤と同じ早大OBで野球解説者の広岡達朗氏。

「彼の場合、投球フォームに、致命的な欠陥があります。踏み出した左足が突っ張ったまま、つま先が上がってしまうんです。つまり重心が後ろに残したままだから、球に力が乗っていない。手だけで投げているようなもので、球威も出ないんです」

 こうしたフォームだと、故障が多くなるという。

「踏み出した左足に重心が移動していないので、力がキャッチャーの方へ伝わっていません。逆に自分の方に力が返ってくるので、肘や肩が痛めやすくなるのです」(同)

 広岡氏は早大OBとして、斎藤が大学3年の時、この欠陥を指摘し、投球フォームを変えた方がいいとアドバイスしたことがあるそうだ。ところが、彼から返ってきた言葉は「難しくてできません」だったという。
 
「もはや速球にこだわっていては結果が残せないことは誰の目にも明らかでしょう。ですから、変化球投手に切り替えるべきです。彼はコントロールがあるから、ストレートを見せ球にして、スライダーやフォーク、ツーシーム、カットボールなどで仕留めることができるようになれば、あとは2、3年やれると思うんですがね…」(同)

 早大OBは暖かい眼差しで見守っている。さて…。

週刊新潮WEB取材班

2020年11月20日掲載

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