田中マー君“争奪戦”に楽天も参戦か 採算度外視での獲得を狙う理由とは

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 田中将大(32)が完全にフリーの身となった。7年間在籍したヤンキースは独占交渉権を行使せず。今後マー君はメジャー全球団と交渉が可能となる。もっとも、

「各球団ともコロナのせいで収益は悪化し、来季の見通しも不透明。なので、マー君のみならずFA市場は全体的に冷え込んでいます」

 とスポーツ紙メジャー担当記者が語る。

「マー君の市場価格は当初、“年俸14億~16億円”と言われていましたが、ここにきて現地紙が“1年1200万ドル(約12億5600万円)”と報じるなど下落気味。本人は3年以上の複数年契約を希望していますが、それも年齢的にはなかなか厳しい情勢です」

 そこで浮上したのが“日本球界復帰説”である。世界野球ソフトボール連盟公式サイトも10月24日、〈田中がNPBに戻り、来年の東京五輪で再び侍ジャパンの一員としてプレーするかもしれない〉と報じている。

 過去にメジャー出戻りは数あれど、ピークを過ぎたケースがほとんど。翻ってマー君はいまだメジャーバリバリだ。NPBに復帰すれば、佐々木主浩と菅野智之が持つ歴代最高年俸6億5千万円を大幅に塗り替えるだろう。それほどのカネを用意できるのは巨人かソフトバンクくらいか。

「特に巨人は菅野がポスティングでメジャーに行く公算大で、資金は潤沢です。ただ、両球団ともリーグ優勝を果たし、遮二無二補強する状況でもない。遮二無二なのは、今季途中で失速した古巣の楽天ですかね」

 実際、“楽天が田中に年俸25億円を準備中”との報道も出ている。

「選手年俸総額最下位のオリックスのそれが20億円弱ですから、マー君1人に25億円が事実なら完全に採算度外視です。た
だ、来年は東日本大震災から10年という節目の年で、本拠地が被災した楽天はプロモーションにも力が入りそう」

 楽天といえば、石井一久GMにファンの批判が噴出中。昨季3位の平石監督を解任しつつ、今季それ以下の順位に終わりそうな“お友達の”三木監督を留任させようとしているからだ。

「田中を獲得できたら、目くらましにもなりますね」

 サッカーのイニエスタに年俸32億円払っている会社である。あとは三木谷サンのフトコロ次第か。

週刊新潮 2020年11月12日号掲載

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