「坂本哲志」大臣の「不倫・隠し子」疑惑 「娘がいるので認知はできない」

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 長らく少子化が課題とされてきたニッポンで、新たにこの難題を担当することになったのは、坂本哲志内閣府特命担当大臣(69)である。3人の子を持つ彼に白羽の矢が立ったのも当然と言うべきか、地元で「隠し子」疑惑が囁かれている。

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 月見の風習がいつから始まったのか定かではないものの、平安期には貴族が観月していたとされている。その頃から人々は月を見上げては和歌を詠み、思いを馳せてきた。

 まさに中秋の名月の候である。

 夜空を眺め、菅新政権で初入閣した坂本大臣の胸に去来するのは果たしてどんな情景なのか。

 というのも、総理の大きな期待を背負っているはずの坂本氏に、隠し子疑惑が持ち上がっているからだ。若くして結婚し3人の実子を持つ彼は、人に言えない過去を抱えているというのである。

 地元政界関係者は、

「これまで支援者の間で“大臣になってほしいけど、大臣になれば隠し子疑惑が噴出する”と心配する声が絶えなかったのです」

 よりによって、1億総活躍、地方創生の他に少子化対策も担当することになった坂本氏。そもそも、熊本3区を地盤とする彼のキャリアは中央大学卒業後、地元の熊本日日新聞社に入社したところから始まった。

 政経部記者などを経て退職、1991年に熊本県議に初当選する。県議時代は自民党に所属するも、2003年に衆院選に初めて立候補した際は同じ選挙区に自民党の松岡利勝元農水相がいたため、無所属で出馬したのだった。

 先の関係者が言う。

「松岡さんと坂本さんの選挙戦は熾烈でした。二人は犬猿の仲で知られ、怪文書がばらまかれたり、億単位の“実弾”が乱れ飛んでいました。結果、この時は無所属の坂本さんが当選したのです」

 しかし、05年の選挙では落選。松岡氏が07年に自殺すると補選で返り咲き、自民党に入党した。一方で、当時の選挙戦の最中、坂本氏の隠し子疑惑が怪文書などで流布されていたのだ。

「実は坂本さんは県議時代、女好きで知られていましてね、議会の視察で旅館に泊まると“ちゃんとコンパニオン呼んでるか”が口癖だったんです」(同)

 隠し子もさもありなん、と本誌(「週刊新潮」)は坂本氏が衆院1期生だった15年前、この疑惑を追っていた。そこで怪文書騒動だけでは片づけられない隠し子に関する重要な「証言」を得ていたのだ。

 証言者によれば、坂本氏は県議時代、議会事務局で嘱託として勤める女性・石川京香さん(仮名)と不倫関係に陥っていた。その証言者は、当時、京香さんから相談されていたという知人女性である。

 彼女はこう語っていた。

「京香さんは独身で、既婚者の坂本さんとは不倫関係でした。彼女は98年から99年にかけて議会事務局で働いており、当時30歳くらい。小柄で頭の良い人で、私は彼女から“坂本さんとディズニーランドへ行った”などと、関係を打ち明けられていました。しかし、いつしか男女の仲であることが職場で噂になってしまった。居づらくなった京香さんは辞めてしまったのです」

 辞めた翌年には、この知人に京香さんから電話がかかってきて、

「坂本さんとの子を妊娠して入院していると言うのです。私は熊本県庁近くの産婦人科に彼女を見舞ったのですが、直後に坂本さんから電話が来て、“彼女の気分が悪くなるから、もう構わんでくれ”と文句を言われたのを覚えています」

 ほどなくして彼女は女の子を出産。折しもその夜、空には満月が輝いていた。

「名付け親は坂本さん。彼は県議選に出馬した時に、月を眺めて“いつか国会議員になる”と決意をしたそうで、さらに子どもが生まれた日も綺麗な満月だった。その思いを込めて、名前をつけてくれたそうです。ただ、坂本さんには年ごろの娘がいるので認知はできない、と言われてしまった。そして、出産から半年ほどすると、京香さんから私に手紙が届いたのです」

 そこには、娘が生まれた日や体重のほか、

〈決して表に出ることはせず、この子と二人で後ろからそっと先生を愛していこうと思っています〉

 そう綴られていたという。

大臣と瓜二つ

 坂本氏は彼女への生活費も支援していた。

 知人が続ける。

「当時、坂本さんは月に10万円程度の生活費を振り込んでいました。母子でアパートに暮らしていた彼女は食費を切り詰め、彼の選挙に役立ててほしいと、そこから月500円ずつ貯金していたと言っていました」

 衆院選に出馬した際には、

「京香さんから“応援をよろしくお願いします”と電話を貰い、会いに行くと、“坂本さんに女がいるという怪文書を流された”と深刻そうに話していました。坂本さんは“京ちゃん、身を隠した方がいい”とアドバイスをしたそうで、まもなく私は彼女と連絡がとれなくなってしまうのです」

 無論、生まれてきた子どもにも、出産を選んだ母親にも罪はない。満月の夜に生まれた娘は現在、成人になろうかという年頃。その顔は鼻や眉毛、おでこの形など“父親”と瓜二つといって差し支えないのである。

 大臣就任を受け、坂本氏の当時の交際相手だった京香さんに一連の経緯について尋ねると、

「交際の事実はありません。お付き合いしていた方の子を身籠って、私の責任で産みました」

 と否定しつつも、

「私は幸せに暮らし、坂本さんは坂本さんでお仕事をしています。私たち親子がこんなふうに存在しているから、坂本さんも迷惑しているのでしょうね……」

 そう言って坂本氏を気遣う一幕もあった。どこまでも心根の優しい女性ではなかろうか。

 ではもう一人の当事者はどう答えるか。

 坂本氏の携帯にかけると、

「この問題については、官邸の方から“文書で答えるように”と言われているので、直接お答えすることはできないんです」

 大臣にもかかわらず、「菅」官邸から口止めされている旨を記者に告げて“答弁拒否”の姿勢。その上で、

「当時、怪文書で流されただけであって、天地神明に誓って私とは全く関係のないことです。私はいま、地方創生とさまざまな子育て対策について合宿して勉強しているところです。仕事に邁進するだけですので」

 かつて坂本氏は、古巣・熊本日日新聞のインタビューで少子化問題について、

〈家族の視点に立った総合的な施策が必要〉

 と答えている。証言した知人はこの点についても義憤を覚えたという。

「これからの子どもの将来を憂えているように見せて、きれいごとばかり。ご自身の実態とあまりにかけ離れていると思います」

 政治部デスクが呆れて、

「坂本さんの地元は畜産が盛んで本人は農水大臣を希望していたんです。しかし、その思いは叶わず、少子化担当になった。これも何かの因果でしょう」

 大臣にならなければ、広く世に出ることはなかった疑惑。さりとて国政を目指した人間だもの、大臣にはなりたし……。

 少子化は日本の将来を左右する重要な課題だ。そこへ、“子だくさん”の坂本大臣を抜擢したのは菅総理。やはり、「慧眼」をお持ちと言う他ないのである。

週刊新潮 2020年10月1日号掲載

特集「貧しいのは『家』ではなく『言葉』 身体検査をすり抜けた『菅総理』の『スピーチ力』」より

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