「前澤友作」が紺綬褒章を5つもゲット 自治体への「お金配り」で

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「ひとりの個人を複数の自治体が、同じタイミングで褒章に推薦するという話は聞いたことがありません。極めて珍しいケースだと思います」(内閣府賞勲局)

〈お金配りおじさん〉を自称する実業家の前澤友作氏(44)は、これまで2千億円超ともいう保有資産を元手に現金をバラまいて、もとい、配布してきた。そんな“善行”がついに天皇陛下のお墨付きを頂くことに。

 このほど千葉県の四つの自治体が、同時に紺綬褒章を授与するという。

 事情を知る関係者が言う。

「前澤氏の寄付は昨年9月。台風15号で甚大な被害を受けた南房総市、鴨川市、館山市、鋸南町の3市1町に1千万円ずつ義援金を贈りました。さらに12月、このうち館山市にのみ、ふるさと納税で20億円を納付しています」

 褒章とは社会や公共の福祉、文化等に貢献した人物に授与される栄典のこと。「章」は円形のメダルで、それを吊るす「綬(リボン)」の色で功績が表される。前澤氏に授与されるのは紺色の綬で、自治体等に500万円以上の私財を寄付した個人が対象とされる。

 わずか2回の寄付で1千万円プラス20億円もの“臨時収入”を得た館山市の金丸謙一市長(71)は、

「義援金だけでもありがたいのに、年末には20億円。ふるさと納税も返礼品を辞退されると褒章対象になるので、市からは二つの紺綬褒章を内申しています」

 前澤氏から「ポンと渡された」(金丸市長)1千万円は、ブルーシートや食料品の調達に活用したという。一方、気になる20億円の使途については、

「前澤さんは“市の観光振興に使って欲しい”と。まずは台風とコロナ禍で深刻な打撃を受けている、旅館や土産物店など観光業者への助成を急ぎたい」

 ところで、台風被害を受けたのは他の自治体も同じなのに、どうして館山市だけが特別扱いだったのか。

「市内にご友人が住んでおられ、過去に何度も遊びに来られたそうです。“館山市を気に入っています”とも話していましたが、詳しい理由は分かりません。館山市は房総半島の南端に位置し、海岸線が34・3キロと長い。もしかしたら、その海岸線が大きな被害を受けていることも関係しているのかもしれない」

 一方、館山市の北に位置する鋸南町の白石治和町長(73)は、1千万円の寄付を受けてはいるものの、表情はやや複雑だ。

「前澤さんは台風が去ってすぐ、仲間と瓦礫撤去のボランティアに来てくれましてね。加えて1千万円の寄付でしょ。うちみたいな貧乏自治体には本当にありがたいのですが……」

 と感謝を口にしつつも、

「うちにも1億円くらい分けてくれてたらなぁ」

 前澤氏には、全部で五つの褒章が届くことになるが、

「2回目の授章からは銀製の飾版(しょくはん)が授与されます。これが5個になったら金製の飾版1個と引き換えて頂きます」(内閣府賞勲局)

 さながらスーパーのポイントカードか。剛力彩芽に続き、持てる勲章のアップグレードを続ける前澤氏だ。

週刊新潮 2020年9月24日号掲載

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