「菅内閣」支持率64%でも…記者、閣僚関係者らに聞いた「死角」とは?

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

「色んなところに気が付くし、そういう自分が好きで…」

 実際、首相当時の激務を妻の千鶴子さんが、週刊新潮に語っていたことがある。

《主人が床につくのは午前3時頃。国会答弁の資料が届くのがだいたい夜中なので、夜の間に把握しておかないといけない。それを明け方近くまで読んで、朝6時に起床する生活でした。睡眠不足だったと思います。「時間がなくて良い考えが浮かばないなぁ」と主人はつくづく漏らしていました》

 閣僚経験のある国会議員も、

「小渕さんは心房細動の持病を抱え、それが脳梗塞につながった可能性があると言われていますよね。当時から、サロンパスみたいに身体に貼る形の薬を使っていました」

 と振り返る。

「菅さんは酒を飲まないし、潰瘍性大腸炎に悩む安倍さんを身近で見てきたから体調管理には相当に気を付けていると思います。ただ、ホントに色んなところに気が付くし、そういう自分が好きで、また自分からどんどん電話するところがあって、それが小渕さんに重なるって言われると確かにそうかもしれませんね」

 菅新首相の性格が死角になり得るということのようだ。

派手なことが嫌いなキャラで、年内解散はナシか

 目下、解散総選挙に打って出るという見方は根強くあり、今回の高い支持率で「解散風」がより強まったと見るムキもあるが、

「菅さんは派手なことが嫌いな人で、今回の組閣でも民間の人間を起用して話題性に訴えるということをしなかったですよね。もちろん衆院議員の任期から1年以内にやらなければいけないから細かく見極めていると思いますが、年内すぐに解散ということはないかもしれません」(先の政治担当記者)

「東京オリパラにしてもNHKの調査だと、『さらに延期すべき』『中止すべき』が合わせて66%で『開催すべき』の26%を大きく上回っている。これだけで判断するわけではないですが、中止による政権への打撃はほぼなく、“イシュー化”しないとも言える」(同)

「もちろん、オリパラ開催というシナリオになったらなったで、国民は“オリパラを成功させた政権”を支持するのは間違いないですが……」

「オリパラは、来年3月までに開催の可否を判断するという風になっています。一方で、公明党は来年7月の都議選と解散時期はできる限りあけて欲しいと要望している」

「コロナの収束具合や与野党の支持率、選挙区の情勢次第ではあるものの、諸々を勘案すると『年明け解散』の可能性はそれなりに高まったのではないでしょうか」

週刊新潮WEB取材班

2020年9月18日掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。