乙武洋匡氏、面会交流を求めるも“決裂”の理由 元家族の苦しみとは

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 不況、自然災害、疫病の流行……。社会が不安定になる時、そのしわ寄せを最も受けるのはいつの世も「弱者」と決まっている。

 それは出口の見えないコロナ禍においても変わらない。一斉休校に分散登校、そして短縮授業を強いられ、人間の基礎作りの大事な時期に教育の機会を奪われている子どもたち。多くの人が閉塞感に苛まれているこのコロナ時代は、大人以上にいたいけな子どもにとって困難な時と言える。

〈一人の教師が最大40人を担当するシステムのままでは、どうしても画一的な指導をせざるを得なくなるし、そうした一斉指導に適合できない子が“厄介者”扱いされてしまう〉(7月8日付ツイート)

〈「9月入学」が見送られるようですが、大事なのはそこじゃない。ぜひ、私からの“提案”に耳を傾けてやってください!!〉(5月31日付ツイート)

〈教育面だとたとえば長期入院したり、不登校にならざるを得なかったりした子どもたちは、学校で授業を受けることができません〉(5月28日付朝日新聞)

 コロナ禍にあって、「彼」は教育者然として「子ども関連」の発信を続けている。事実、彼はかつて小学校の教諭を経験し、自治体の教育委員まで務めている。経歴上は立派な教育者と言えるかもしれない。だがその彼の発信が、他の誰でもない弱者である「子どもたち」を傷つけているとしたら……。

「今日は皆さんに大切なお知らせがあります。私が大切なお知らせって言うと、また不祥事発覚かとか、ネガティブなイメージが出てくるのかもしれませんが、実は今日はポジティブなお知らせでございます」

 7月23日、自身のユーチューブチャンネルで思わせぶりに語り始めた彼は、喜色満面の様子でこう言葉を継いだ。

「なんと私の著作、『ただいま、日本』が、日本旅行作家協会が主催します第5回斎藤茂太賞の最終選考作品に残りました~! おめでとう~!! ありがとうございます!」

 無邪気に自分を褒(ほ)めたたえる彼の名は乙武洋匡(ひろただ)(44)。この賞ノミネートのニュースはネットでも取り上げられ、広く世間に知られることになった。彼の天真爛漫な喜びように、素直に拍手を送った人もいたことだろう。しかし乙武氏は、果たして次の「事実」に気づいているのだろうか──。

家庭裁判所に申立て

「乙武さんのニュースを目にするたびに、彼の『元家族』は呆れ、憤慨しています。なによりも今回、彼が著作を自慢していることは、元家族にとって許しがたいようです」

 と、声を潜めるのは「元家族」の近況を知る関係者だ。この著作問題については後述するが、

「とりわけ彼のお子さんたちは、乙武さんが『偉そう』にメディア等で発信を続けていることに傷ついている。彼の言動によって、未だに元家族は神経を逆撫でされているわけです」

 そしてこの関係者は、続けてこう明かすのだった。

「実は、乙武さんは離れ離れになっているお子さんたちに会いたいと、家庭裁判所に面会交流の調停申立てをしたんですが、昨年、そのことによって元家族に『新たなる不幸』が降りかかることになったんです」

 ここで乙武氏の来し方を振り返ることで、その「新不幸」がいかなる経緯でもたらされたかを検証してみる。

 早稲田大学在学中の1998年、乙武氏は『五体不満足』を出版する。先天性四肢切断という重い障害を抱えながらも、明るく前向きに、時にユーモアを交えながら自身の生い立ちを綴(つづ)った同書は世間に衝撃を与え、累計600万部超のベストセラーとなる。障害に悩み、不遇の人生を送る「陰の存在」。そうした従来の障害者像を打ち破り、今で言うところの「多様性」を体現する存在となった彼は、一躍スターダムを駆け上がっていく。

 スポーツライターやニュース番組のキャスターとして活躍したかと思えば、2007年から3年間、小学校で教諭を経験した後、13年から15年までは東京都の教育委員を務める。まさに教育者として、子どもたちを「正しく導く」任に就いたのである。

 獅子奮迅の活躍を続けた乙武氏は、プライベートでも01年に早稲田大学の1学年下の後輩と結婚し、3人の子宝に恵まれ、順風満帆な生活を送っていた。現在、長男は中学生、次男は小学生となり、長女も就学への準備が始まっている。

 そして16年3月、満を持して政界進出を決意し、自民党から参院選に出馬しようとしていたその直前のことだった。

 5人もの女性と不倫を重ねていたことが本誌(「週刊新潮」)の報道で発覚。以後、彼の人生は夢に描いていたであろう「成功者」とは異なるアナザーストーリーを紡いでいく。

 不倫発覚後、一度は夫婦で出直しを誓ったものの、別居を経て同年9月に離婚。妻と3人の子どもと離れて暮らす彼は、しばらく「謹慎生活」を送る。蟄居(ちっきょ)反省の日々を過ごしたはずの乙武氏。だが彼は、「真の反省」ができなかったようだ。離婚から2カ月後、ダウンタウンの松本人志がコメンテーターを務める「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演し、「自分勝手な説明」を一方的に発信して元妻を激怒させることになる。

「乙武さんはその番組で、『私がしでかしたこと自体は、妻はずっと前から知っていた』と、まるで奥さんが不倫を容認していたかのように話したんです。事実と異なる上に、テレビ番組でペラペラと離婚の経緯について語ることは、離婚の際に交わした『守秘義務契約』の違反にあたるとして、奥さんは損害賠償を求めて乙武さんを提訴しました」(先の関係者)

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