韓国洪水…“言い訳”番長な省庁、セウォル号に学べない国民の「安全不感症」

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道路陥没が相次いで、東京都技術協力を締結したが

 北朝鮮のミサイル発射が相次いだ最中の2017年8月、政府は民防空退避訓練を実施したが、参加する国民は少なかった。
 民防空退避訓練では、市民は外出が制限され、屋外にいる人は統制官の指示に従って待避所に避難しなければならない。
 緊急車両を除く車両運行も制限される。自動車を運転中の人は、道路の端に車を寄せて、訓練終了まで待機せざるを得ないのだが。

 統制官の制止を振り切ってバスに乗車する人や信号を無視する自動車、仕事にならないと統制官に詰め寄るタクシー運転手も。また、サイレンを鳴らして走行する消防車の前に割り込む自動車すらあった。
 生徒を校庭に集合させた学校もあった。訓練はミサイル攻撃や空襲を想定しているにもかかわらず、である。

 道路陥没が相次いだ2015年、ソウル市は「道路陥没対応業務、技術的協力に関する行政合意書」を東京都と締結した。
 ソウルでは下水道の老朽化が原因とみられる道路陥没が相次ぎ、2010年は435件だったが、13年は854件、14年は1~7月までで568件に達していた。
 市は市販の地中レーダーなどを使って自前で調査をはじめたが、一向に進捗せず、道路の地下空洞調査で高い技術を持つ東京のジオ・サーチ社に協力を依頼した。ジオ・サーチ社はわずか4日間の調査で未発見の地下空洞を41か所発見し、そのうち18カ所は地表から30センチ以内の崩落リスクが高い空洞だった。

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