金正恩が腰を90度のお辞儀は史上初…戦勝記念日に見えた4つの「怪奇現象」

国際 韓国・北朝鮮

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 北朝鮮の戦勝記念日である7月27日、金正恩(36)が出席した「第6回全国老兵大会」の映像が北のYouTubeチャンネルに公開された。そこにはかつてのように威厳のある金正恩の姿はなく、金日成や金正日に向かってのみしたことのある「90度のお辞儀」をするシーンが収められていた。この他の怪奇現象も含め、「登場した金正恩はフェイク」と主張する北専門家・金興光氏による論考。

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 私たちが入手した老兵大会の内部映像は、13分52秒と比較的長いものです。最近の北朝鮮が金正恩の健在ぶりを誇示するために公開した映像は、いずれも3分程度であることに鑑みれば、破格ともいえる扱いです。

 金正恩政権に代わってから、老兵大会は頻繁に開かれてきました。今回は2015年、2018年に続くもので、老兵大会に大きな利用価値があると考えていることがうかがえます。

 老兵大会には、いわゆる抗日パルチザン出身者や朝鮮戦争に出征した老兵が集います。彼らが自分に忠誠を尽くす姿を公開することにより、金正恩の若さによる統治能力の未熟さをカバーし、求心力を得ようとする意図が明らかに見てとれます。

 もっとも現在は、新型コロナの北朝鮮国内感染拡大により、党政治局非常拡大会議を開催し、全国に特別非常防疫体系を、開城(ケソン)市に非常事態宣言を出している局面です。全国の老兵を平壌に集めて忠誠を誓わせるのは、現在の施策と相反する行動であり、違和感を覚えます。

 結論から言えば金正恩はフェイクであり、その前提に立てば、今回の挙動のおかしさも十分に理解できます。私はこの映像に見られる4つの「怪奇現象」に注目しました。

1.金正恩の腰を90度曲げてのお辞儀と、そのことに対する老兵たちの反応は?

 映像を見ると、金正恩が老兵たちに計4度も腰を90度に曲げてお辞儀をしています。金正恩が90度腰を曲げてお辞儀をするのは極めて異例なことです。

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