政府肝いり「Go Toトラベル」の割引を最大限利用した風俗業者の手口とは?

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

女性の手取りは1日約1~2万円だが…

 女性の手取りは1日約1~2万円。見知らぬ土地で毎日体を張って、日雇いアルバイトとあまり変わらない。働く女性はどう考えているのだろうか。首都圏にある熟女系のデリヘルに籍を置き、現在は全国各地のマッチングアプリで売春をしているAさん(30代)は「今さら普通に働く気になんてならない」と話す。

 Aさんは20歳ごろからファッションヘルスやソープランドなどで働き、風俗歴は10年を超える。若い時は月収100万円を超えることも珍しくなかった。しかし、コロナが流行する直前の昨年12月でさえ月収は20万円を切ることも。ある時は、コンビニやスーパーなどのアルバイトに応募したこともあったそうだが、大体面接で落とされる。

 仮に採用されたとしても、今までアルバイトをした経験がないせいか、仕事や同僚にうまく馴染めない。そんな時に「どうしてこんなに働いてお金がこれだけしか稼げないのだろう?」と考えてしまい、すぐに辞めてしまう。結局風俗に戻ったものの、コロナで日々の生活にすら困るようになった。そんな時に、スカウトマンの紹介で援デリの全国行脚を始めたのだった。

「今では多い時で月に30万円近く稼げます。そこからホテル代から何から引かれると厳しいですけど、一応ご飯は食べられる」(Aさん)

 ただ、最近は懸念していることがあるという。「自分のような考えの若い娘が増えているんです。この間、中国地方へ遠征した際に一緒にいたのは20代半ばくらいの子。ようやく生活できるようになったのに……」と、Aさんは心配そうに声を沈ませていた。

 実際、複数のスカウトマンは口をそろえて「若くて可愛い子でサービスも良い子は安定して稼いでいますが、並の子だと昼の仕事をした方がまだ稼げるんじゃないですかね」と話す。それでもAさんのように昼の仕事に適応できないタイプは、生活できるほど稼げないのに風俗の仕事へ戻ってしまう。しかし、客足が途絶えた風俗では大半の女性に需要がない。そういった半ば失業中の女性をリクルートして全国へ派遣している業者もいるようだ。

次ページ:コロナの影響が少ない土地への遠征が活発化

前へ 1 2 3 4 次へ

[3/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。