バーキン床置き騒動の「高嶋りえ子ママ」と志村けんさん“コロナ感染デマ”の関係

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藤崎ママが反論を開始

 おかげで藤崎ママは、うつ病に近い状態になっていく。友人や常連客が心配して電話してくれたのだが、出られる精神状態にはなかった。それどころか、着信が殺到するのを見て強い恐怖を覚えてしまった。

「気力を失い、不眠に襲われました。ただ呆然と日々を過ごしていると、ある常連のお客さまからの電話を、たまたま受けたんです。『大丈夫か!?』と心配してもらうと、やっとのことで思い切り泣くことができました。恐怖といった生の感情を吐き出すことができたんです。すると、お客さまは『あなたの汚名は、店の汚名だぞ』と言ってくれました。それで正気を取り戻すと、女の子やスタッフからもデマに反論するよう説得されたのです」

 ネットメディア「THE PAGE」は4月3日、「志村さん、阪神・藤浪の新型コロナ感染経路とされた大阪、銀座のクラブが噂を否定」との記事を配信した。ポイントをご紹介しよう。

▼藤崎まり子ママは「私は新型コロナウイルスに感染しておりません」と一部報道を否定した。
▼更に「私は過去にも、また今年の2月・3月にも、志村さんにお会いしたことはございませんし、藤浪選手にも同じようにお会いしたことはありません」と自身が感染源であるというデマにも反論した。
▼Blairの唯吹明日香ママは、ネット上に出回っている志村さんの誕生日会の写真とブレアの店内写真を比較できるようにアップ、まったく関係ない店であることを証明した。
▼悪質な中傷については、法的措置を弁護士に相談していることを明かした。

 そして写真週刊誌「FLASH」は6月16日号に「志村けんさん『クラブで感染デマ』“炎上犯”を直撃」の記事を掲載する。

 同じ内容の記事は、電子版のSmart FLASHに6月2日、掲載された。この記事の根幹は《専業主婦のA子さん》が取材に応じ、「『Akira_watanabe1』のツイートを指示したのは、りえ子ママ」と証言したことだ。該当部分を引用させていただく。

《だが、この投稿の裏には、「わざとデマに火をつけた、“炎上犯” がいるんです」とA子さんが続ける。

「りえ子ママによると、デマツイートの投稿者のひとり『Akira_watanabe1』は、お店のスタッフだそうです。『あれは、うちのスタッフに馬鹿っぽく書いてもらったの』と言っていました。

 りえ子ママは、志村さんの死去に際して、“同業者”である藤崎ママと明日香ママを炎上させようとしていたんですよ」》

 この《専業主婦のA子さん》に連絡を取ると、「確かにFLASHさんの取材に応じました」と事実関係を認めた。

「私はりえ子ママの化粧品を愛用しており、機会があって、ママと親しくさせてもらうことができました。そのため、ママに好かれたい一心で、私自身も複数のデマをツイッターに書き込みました。ただ、志村けんさんのデマには関わっていません。しばらくすると、自分のしたことがどれだけ問題か認識できるようになり、懺悔の気持ちでFLASHさんの取材に協力させてもらったのです」

 そして6月8日には、読売新聞が大阪版に「SNS『志村けんさんの感染源』 デマ拡散 癒えぬ傷」との記事を掲載し、藤崎まり子ママのインタビューを伝えた。「人殺し」など1日数百件のメッセージが殺到した様子を生々しく伝えている。

ご本人に取材を申し込むと

 藤崎ママも唯吹ママも、汚名を払拭しつつあるとはいえ、「まだまだ世間には誤解がはびこっている」と指摘する。

「多少の稼ぎがあり、知人にも恵まれたからこそ、弁護士さんの協力も得て何とか反論することができました。しかし、これがお金も地位もなかった20歳の時だったら、自殺してもおかしくなかったでしょう」(藤崎ママ)

 もちろん、全く同じことを唯吹ママも振り返っている。

 さて、一連の報道や、2人のママの、そして《専業主婦のA子さん》の声に、りえ子ママは何と答えるのか。ちなみに、りえ子ママはFLASHの発売後、発行元の光文社の社長に内容証明を送りつけたことを自身のツイッターなどで公開している。

 依頼を受けた弁護士の事務所を通じて質問書を送ったが、「取材はお断りさせていただきます」との返事だった。

週刊新潮WEB取材班

2020年7月18日掲載

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