通貨スワップ終了を嘆く韓国…政府・中銀の無策、外貨不足で財閥に泣きついた国策銀行

国際 韓国・北朝鮮 2020年7月17日掲載

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日本が頼むなら延長しても良いと豪語

 2000年5月、タイのチェンマイでASEAN+3の財務大臣会議が開催され、1997年から98年にアジアを襲ったいわゆるIMF通貨危機を踏まえ、二国間の通貨スワップ協定ネットワーク構築に関する合意が行われた。チェンマイ・イニシアティブ(CMI)と呼ばれ、2010年には多国間のマルチ化契約が発効している。

 日本と韓国は、このチェンマイ・イニシアティブにもとづいて、2001年に20億ドルを上限とするスワップ協定を締結し、2006年2月24日には双方向のスワップを締結した。日本から韓国へは100億ドル、韓国から日本へは50億ドルが上限で、2015年2月23日を期限とした。

 日本銀行と韓国銀行は、2005年5月27日にチェンマイ・イニシアティブと別枠で、上限を30億ドル相当の自国通貨とする円・ウォンのスワップ協定を結んでいる。2008年12月にはこれを200億米ドル相当に、2011年10月には1年の期限付きで300億ドル相当まで増額した。

 さらに別枠で、300億ドル相当の期限付きドル・自国通貨スワップを政府間で締結し、チェンマイ・イニシアティブのスワップと合わせて総額700億ドル相当にまで拡大していたのだが……。その後、李明博元大統領の竹島上陸を機に日韓関係が悪化し、日本銀行と韓国銀行のスワップは2013年7月3日の期限到来と同時に終了、チェンマイ・イニシアティブのスワップも期限を迎えた2015年に延長することなく終了した。

 日本は韓国から延長の申し入れがあれば検討やむなしと考えていたが、韓国は中国との協定があるから十分だとして、日本が頼むなら延長しても良いと豪語した。いうまでもなく日韓スワップは、形式上は対等だが、事実上は日本が韓国を助ける一方通行の協定である。

 韓国にとって日本は最大の貿易赤字国だ。2019年は不買運動の影響で対日貿易赤字は減少したが、それでも191億6300万ドルの赤字だった。2位はサウジアラビアの181億1300万ドル、以下、オーストラリアの127億1600万ドル、カタールの126億8300万ドル、ドイツの112億5100万ドルと続いている。

 その一方で、貿易黒字は、香港が中国を抜いて1位に浮上し、中国、ベトナム、米国、インドと続く。輸入代金の支払いは、相手国通貨か米ドルが一般的で、輸出側が指定する。

 韓国が輸出代金を米ドルで受け取り、輸入代金の支払いに充当すれば、米ドルが不足する心配は少ない。平時は日本円が慢性的に最も不足する通貨なのである。

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