藤井聡太七段、最年少タイトル獲得のウラで大学進学を希望していた母との”対局”

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卒業後の青写真

「改めて藤井君がその意向をお母さんに伝えたところ、“仕方ない”と折れたとか。対局に忙しくて、学校での成績も優秀とは言えず、学力のことも母の諦めの理由のひとつかもしれません」

 さらに、卒業後の青写真について、こんな希望を漏らしているという。

「上京して東京で暮らしたいそうです。実家にいる今は、東京に行くにも新幹線などを乗り継ぐため、時間がかかってもったいない。さらに、今は永瀬拓矢二冠と月に2回、両国の将棋・囲碁センターで研究会を行っています。その回数も増やすことができると言うのです」(同)

 母からすれば、可愛い我が子の巣立ちに寂しさが募るだろうが、昨今はAI相手に研究を重ねる棋士も多い中、生身の対局を重んじるからこその上京だという。

 藤井七段を破った経験があり、慶応大学卒の上村亘五段(33)がエールを送る。

「高校卒業までにプロ棋士になっても進学する方はいます。進学のメリットは授業等で規則正しくなり、生活にメリハリがつくこと。デメリットは当然ながら、試験もあり、卒業のために費やす労力も要るので、将棋の研究時間が減ること。一日の研究時間が半分程度に減ることも考えられます」

 しかし、藤井七段は例外だと説く。

「大学に行く必要は全くありません。あれほどの大天才は将棋で成し遂げることがある。普通の人になる必要はないのです」(同)

 鬼門だった対局は母が投了。今は新生活に向け、“感想戦”の最中だろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年7月16日掲載

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