ソーシャル・ディスタンスの危険な副作用 コロナ禍で考える“触覚の重要性”
「深刻なパンデミックも大規模な崩壊の原因となる。一つのウイルスが人口の99パーセントを殺す必要がなく、低いパーセンテージだけで十分である」
これは2015年にフランス語圏で出版された『崩壊学 人類が直面している脅威の実態』(草思社)の一節である(日本語版は2019年8月に出版された)。
崩壊学(コラプソロジー)という聞き慣れない言葉は、ラテン語の「コラプス(一かたまりで墜ちる)」に由来する著者(生態学を専門とするパブロ・セルヴィーニュ氏ら)の造語である。...