【コロナ禍】マスク着用でこの夏をどう乗り切るか……専門家が教える“命を守る3か条”

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マスクの充分な知識が必要

 入手は現実的には難しいかもしれない。だが、ブロワー式防塵マスクを正しく着用できれば、多くの人で漏れ率をほぼ0%にできる。「新型コロナウイルスの感染防止には役立ちます」と大西准教授は解説する。

「駅や空港で働く方々や、不特定多数の人と対面する運転手さんなども、本来であればブロワー式防塵マスクを装着することで感染を防ぎ、人と人が接する経済活動の再開にも寄与するでしょう。また、布マスクや冷感素材の使用などを謳っている市販のマスクは、感染予防の効果が少ないのは間違いありません。その上で、自分が使っているマスクの性能や特徴を把握して使い分けることや、手洗いやうがいも含め、感染予防のために何をすべきか複数の知識を身につけて実践する必要があると思います」

 まさに「彼(=新型コロナ)を知り己(=マスクの種類、性能、扱い方)を知れば百戦殆からず」ということなのだろう。

 暑い日中にマスクを着けた人なら経験済みだろうが、口の周りにじっとりと汗をかくことは珍しくない。不快に感じて手で拭った方もおられるだろう。

 だが、この行為が、ウイルス感染のリスクを上昇させることは言うまでもない。夏場のマスクが不可避だとすれば、感染対策と熱中症対策の基本に忠実であることが、最も重要になってくる。

「夏場のマスクに関し、気をつけて頂きたい3箇条を挙げるとすれば、次のようなものになると思います。第1は『マスクによって発生した汗を拭う時の感染リスクを認識する』、第2は『帽子の着用や水分・塩分補給など、例年以上に熱中症対策を励行する』、第3は『ソーシャルディスタンシングを確保する』の3つです」

 大阪府や東京都でも、非常事態宣言の解除が議論されている。たとえ解除されても、今年はマスクが手放せない夏になると肝に銘じるべきだろう。

週刊新潮WEB取材班

2020年6月10日掲載

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