韓国を蝕む「反日民族主義」という病 日本が真の友好国になるのは100年後……

国際 韓国・北朝鮮

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あと何年、反日民族主義は続くのか?

 つまり韓国におけるナショナリズムの涵養(かんよう)は、日本から“独立”した1945年から始まったのだ。明治維新以来の歴史を持つ日本とは、あまりに異なる。

「加えて韓国には、国民の分断を招く対立軸が無数にあります。“ヘル朝鮮”という流行語が象徴する貧富の差。世代間格差も根強く、右派と左派の対立は深刻です。国自体も北朝鮮と対峙し、半島は分断されています。ところが、少なくとも韓国社会では、『反日』という概念を掲げれば国民が団結することができるのです」(同)

 重村教授は、韓国社会が反日を錦の御旗、水戸黄門の印籠としてしまったのは、日本人の責任も大きいと指摘する。韓国側が反日という概念で日本を批判すると、沈黙してきたことは先に触れた通りだ。

「居酒屋で庶民が議論しているのなら、沈黙せざるを得ないこともあるでしょう。しかし、日本の政治家や学者も反論に及び腰で、韓国の過ちをただしませんでした。その結果、韓国の反日感情は歴史的な事実関係を無視するようになり、歪(いびつ)に膨張していったと思います。今や韓国では『日本は憲法9条を改正し、再び韓国に戦争を仕掛ける』という言説が信じられています。韓国の行きすぎた反日概念に日本人が怒るのは当然ですが、嫌韓や侮韓というレイシズムに賛同してしまう人々もいます。日韓共に極端な思想が大手を振る問題点に直面しているのです」(同)

 重村教授によると、誕生した国民国家が狭隘(きょうあい)なナショナリズムを脱却するのに必要な時間は100年単位だという。

 王政復古の大号令は1868年。これに100年を足すと1968年。元号では昭和43年となる。首相は佐藤栄作(1901~1975)。日本は高度成長の真っ只中で、川端康成(1899~1972)がノーベル文学賞を受賞した年でもあった。

週刊新潮WEB取材班

2020年6月8日掲載

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