新型コロナで亡くなった勝武士さん 中学時代の恩師が語る“エアーギターの思い出”

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 大相撲ではもちろんのこと、国内の20代でも初の死者となった……。大相撲でも初めてとなる。新型コロナで高田川部屋所属の現役三段目力士の勝武士(しょうぶし、本名・末武清孝)が5月13日に亡くなったのだ。享年28。4月10日に新型コロナの陽性が判明し、19日から集中治療室で治療を受けていた。身長165センチ、体重108キロで、最高位は東三段目11枚目。糖尿病を患っていたという。

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 高田川部屋では、亡くなった勝武士さんの他に、4月25日に高田川親方(元関脇・安芸乃島)と十両・白鷹山のコロナ感染が発表されている。2人はすでに退院している。

 勝武士さんは4月4日に発熱、38度台の高熱が続き、師匠らが保健所に電話をかけたが繋がらなかった。近隣の複数の病院に相談したものの、診察してもらえなかったという。8日になっても熱が下がらず救急車を呼ぶも受け入れ先が決まらず、その日の夜にようやく都内の大学病院に入院した。9日になると容態が悪化し、別の大学病院へ転院、10日のPCR検査で陽性と判定された。19日から容態がさらに悪化し、集中治療室へ。1カ月近くも治療が続けられたのだ。

「13日の朝、高田川部屋の竜電関から電話がありました。『先生、悲しい知らせです。勝武士が今日の0時30分に亡くなりました』と。2週間ほど前、新聞記者から、勝武士がコロナに感染したことを聞かされていたので心配していたのですが……。まさか亡くなるとは。残念で涙が出てきました」

 と語るのは、勝武士さんが中学時代に所属した柔道部の顧問、佐々木秀人さん(64)。竜電は、甲斐市立竜王中学で勝武士さんの1年先輩にあたる。竜電が2014年に新十両、16年に十両に返り咲いた後、勝武士さんは付け人を務めていた。

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