【コロナ禍】フランスで出会い系サイトやアプリの利用者が増加 外出制限下の恋愛事情

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「アフターコロナ」もオンライン恋愛は続くのか

 このようなオンラインの出会いが増加していることなどを知ると、コロナウイルスによる外出制限があっても、やはり人は人との繋がりを求めるのだと改めて感じます。

 l'express(レクスプレス)というジャーナルサイトは昨年10月の記事で、アメリカにおけるオンラインでの出会いに関して、「2005年から2012年におけるアメリカの結婚の3分の1がオンラインによる出会いで始まった」と述べています。しかもそのようなカップルの離婚率は通常より25%低く、オンラインから始まった関係の方がより永続的であるとも述べています。

 最近フランスでは、外出制限解除後の「アフターコロナ」の社会はどう変わる? という議論が頻繁におこなわれています。

 2011年の東日本大震災後、日本でも「絆婚」「震災婚」といわれるほど結婚を考えるカップルが増えました。ただ、2010年の婚姻数が70.0万件なのに対して2011年が66.1万件、2012年が66.9万件と震災以降に減少しているので、結婚気運の高まりは見せたものの現実的には婚姻に至らないケースが多かったようです。

 出会い系サイトの運営者は、外出制限が解除された後に利用者同士が会うかどうかは予測不能としていますが、コロナ危機を共に経験したカップルは今後も長続きするのか、それともこの特別な状況の一時的なもので終わってしまうのか興味深いところです。

「恋愛大国」の今後の動向に注目していきたいと思います。

ヴェイサードゆうこ
翻訳家・ジャーナリスト。青山学院大学国際政治経済学部卒。ITベンチャーから転身し、女性向けweb媒体のライター、飲食専門誌の編集記者として執筆。2016年よりフランスに移住し、現在はYouTubeで現地情報を発信中(http://bit.ly/2uQlngQ)。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年5月13日掲載

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