本当?「吉原」はコロナ感染者ゼロ “プライバシー丸裸”韓国との違い

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韓国は“丸裸”に

 もっとも、さる風俗誌の記者が言うには、

「コロナが出始めた頃は“外国人お断り”を打ち出した店もありました。ですが、本当に吉原が感染者ゼロなのかはわかりません。女の子が感染したらその店は黙って閉鎖するし、陽性のお客さんだって追跡調査に“吉原に行きました”とは申告しづらいでしょう」

 銀座のホステスなど、繁華街で飲食して陽性が判明した患者が、行動履歴の申告について必ずしも保健所に協力的でないことが報じられている。クラブやバーでもこの有様だから、特殊浴場の来客は推して知るべし。が、こうした点、例えば隣国では様相が一変し、

「韓国では、感染者の行動は“丸裸状態”です」

 とは、現地の駐在員。

「もともとキャッシュレス社会の上に、クレジットカードの記録と携帯電話のGPS機能を駆使したシステムが運用されているのです」

 韓国事情に詳しいジャーナリストの石高健次氏も、

「新たな感染者が確認されると、行政がスマホなどのモバイル端末に“緊急速報”を流します。感染者の性別、年齢や感染までの行動が日時場所とともに公表されるのです。受け取った側は感染者の動線を避けることでクラスター発生抑止など公衆衛生上の効果がある。一方、情報から人物が特定され、不利益を被るおそれもあるようです」

 こっそり遊びに行っても、当局はすべてお見通し。彼我の差は、まさしく一長一短、といったところか。

週刊新潮 2020年4月16日号掲載

特集「『緊急事態宣言』を生きる」より

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