ゆうこりんさえ「完璧な妻」じゃない? マジメなほど損をするママタレ界の理想と現実

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グラビアと料理の共通点は「数字」と「見た目」 理想のママタレにマジメさは不要

 ママタレとなったグラドルたちは、とにかく料理に精を出す。ゆうこりんなんて、以前は生きた魚をレンジに突っ込むような料理オンチだった。でも料理教室に通い続けて、レシピ本まで出せるほどに上達したという。今やパンアドバイザーという資格も取ったほどの入れ込みようだ。山口も、前夫には必ず5品以上作り、カレーの時はナンまで手作りしていたそうである。熊田曜子は彩り豊かな手料理を、夫が食べてくれないため捨てていると愚痴って話題となった。安田美沙子のインスタも、手の込んだ料理が所狭しと並んでいる。

 至らないどころか、至れり尽くせりの手料理で夫をもてなす。それが彼女たちの、理想の妻像なのだろう。そもそも共働きの家庭で、妻ばかりが炊事に追われるとは前時代的である。しかし彼女たちが、それでも競うように料理に執着するのは、グラビア界での評価基準と近いからではないかと私には感じられるのだ。

 それはどちらも、「数字」と「見た目」で判断されることだ。グラビアではバストやウエストのサイズ、年齢、胸のカップ数といった「数字」と「見た目」が評価のすべてだ。ダイエットやポージングを真面目に頑張るほど、報われやすい世界ということでもある。

 一方、料理も「品数」と「見映え」でジャッジされがちだ。味は写真ではわからない。だからこそグラドル出身ママタレたちはグラビアよろしく、凝った手料理を美しく盛り付けて発信する。料理に関する資格も取る。それはグラビア時代の成功体験に通じるだろう。「頑張れば頑張るほど人に見てもらえる、喜ばれる」と。料理はきちんと手順を踏んで練習を重ねれば、努力が実を結びやすい分野だとやりがいを感じているのではないだろうか。

 しかし、辻希美を見てほしい。料理の写真を載せるたび、品数が少ない、おかずが緑色ばっかりなどと批判されまくっていた。でもそんな彼女の結婚生活は安定しているし、ママタレとしても息が長い。グラドル出身ママタレたちが、料理と夫に悩み続けているのとは対照的だ。

 ちなみにゆうこりんは前の結婚時、毎晩自分の好きなところを10個言って、と前夫に要求していたという。やっぱりここでも数字である。自分の評価は、数字に置きかえないと信じられないタイプなのかもしれない。でも目の前にいる相手にしてみれば、偏屈で息苦しい態度に見えるだろう。かつて有吉弘行が、「ゆうこりんは強情だから」「絶対に離婚するよ」と彼女に伝えたというが、実際に前の結婚は破綻した。

 子どもたちのためにも、今度こそ離婚は避けたいとゆうこりんは思っているだろう。でもたとえシングルマザーになったとて、同じく女手一つで子育てに励む、紗栄子のような生き方だってある。ゆうこりんのバイタリティと経済力があれば難しくはないはずだ。辻ちゃんにしても紗栄子にしても、褒め言葉より批判を多く浴びてきた女性の方が、のびのび生きているように見えるママタレ界。もしかするとゆうこりん、男性よりも辻ちゃんや紗栄子に、自分のいいところを10個あげてもらう方が学びになるかもしれない。

(冨士海ネコ)

2020年3月22日掲載

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