大胆な濡れ場も厭わず… 業界で注目される28歳「夏帆」の妖艶な演技力

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 女優・夏帆(28)の評価が上昇一途だ。映画関係者らの間で「安心して主演を任せられる貴重な存在」との評価が固まった一方、ドラマ制作者は「間違いなくトップクラスの演技力」と太鼓判を押す。2月末から公開中の主演映画「Red」も評判高い。今、刮目すべき女優の筆頭格だ。

「夏帆さんは演じる役柄が幅広く、多彩な上、それぞれの演技が地ではないかと思えるくらいナチュラル。陰りのある女性を演じるのがうまいが、明るい女性も出来てしまう。アクションもやれる。突出している存在ではないように見えるものの、実際には突出している人」(北海道大学文学部教授で映画評論家の阿部嘉昭氏)

 夏帆が芸能界入りしたのは12歳だった2003年。ティーンズ向けファッション雑誌に登場すると、「かわいい!」と大評判になった。ご記憶の向きも少なくないだろう。

 一方で演技力にも当初から定評があり、翌2004年には早くもBS-i(現BS-TBS)のドラマ「ケータイ刑事 銭形零」で初主演。さらに2005年には天海祐希(52)が主人公の教師に扮した「女王の教室」に出演し、お茶の間の認知度がアップした。児童側のメーン出演者・志田未来(26)の姉で喘息を患う女子中学生役である。

 2007年には「天然コケッコー」で映画にも初主演。この映画で報知映画賞などの新人各賞を総ナメにした。とはいえ、第一線女優としての評価を固めたのはここ数年。単に演技のうまい若手女優から、より高いステージに駆け上がった。

 その理由はというと、映画ジャーナリストの中山治美氏は「契機となったのは映画『海街diary』だったに違いありません」と語る。

 この映画は是枝裕和氏(57)が監督し、綾瀬はるか(34)、長澤まさみ(32)、夏帆、広瀬すず(21)が4姉妹を演じたものであるのはご存知のとおり。公開は2015年だった。

 なぜ、この映画が転換点だったのか?

「あの作品の4姉妹で一番良かったのは夏帆さんというのが多くの映画関係者の見方だと思います。ところが、各種の映画賞を受けたのは夏帆さん以外の3人ばかり。夏帆さんは内心、悔しかったと思います」(中山氏)

 事実、毎日映画コンクールの女優主演賞は綾瀬で、女優助演賞は長澤。この組み合わせは日刊スポーツ映画大賞なども同じで、広瀬はキネマ旬報ベスト・テンなどの新人賞をほぼ独占した。夏帆はというと、日本アカデミー賞の優秀助演女優賞は得たが、それは長澤との同時受賞に過ぎなかった。

 以降、それまでは何事にも控えめに見えた夏帆の姿勢に変化が生じたという。悔しさが力になったらしい。何が変わったのか?

「まず女優として腹が完全に据わったと思いますね」(中山氏)

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