東京に候補者を立てないで……れいわ「山本太郎」が立民幹部の要請を“小っちぇ”と嗤う

国内

  • ブックマーク

Advertisement

ゴリ押し立候補の“前例”は立民

 長妻発言を暴露してしまった山本代表は、長妻議員を「小っちぇえ!」と笑いながら揶揄し、とどめを刺した。そして「言っちゃった!」と口にするが、反省のそぶりが微塵もないのは言うまでもない。

《なのでまあ、そういう細々とした話し合いに応じる必要はないなと思ったってことですね。いつ頃かって言ったら、秋くらいですかねえ、もっとちょっと先かなあ、それくらいですね。

 もうこれは、向こう側が(消費税)5%ということに対して、しっかりと判断をするというところに行かなくては、話は進まないと。だらだらと手前で話し合っても、5%の答えはもらえないまま、「何とか多く立てる(立候補させる)のは止めてくれ」という話し合いしか進まないという風に判断したんですね》

 これで山本代表の“暴露”は全てだが、発言について政治担当記者に聞いてみた。

「理は山本太郎さんにあると思います。『消費税が5%』という共闘条件を出しているわけですが、それに立憲民主党は何の返答もせず、いわば裏で手を回す形で立候補者調整を話し合おうとしたわけです。有権者がどちらを評価するかは、言うまでもないと思います」

 そもそも立憲民主党は“イケイケドンドン”だった時代、野党共闘を一切行わず、いわば「唯我独尊路線」を歩んだという前科がある。

「昨年の参院選で立憲民主党は『わが党に追い風が吹いている』と判断、東京選挙区では元タレントで元都議の塩村文夏氏(41)と、元朝日新聞記者の山岸一生氏(38)の2人を擁立しました。ところが塩村氏しか当選しませんでした。そのあおりを受け、国民民主党の候補は惨敗。恨み節が出ていました」(同・政治担当記者)

 かつての勢いは、早くも過去のものになっている。今のままでは、次回の衆院選で立憲民主党に風が吹くことは、まずない。

 さらに立憲民主党は都市型の政党としても知られる。東京や名古屋といった大都市で議席を確保しなければならないのだ。

「自分は参院選でゴリ押しをしておきながら、党の人気が落ちると、れいわ新撰組に『東京で立候補者を減らせ』と要求するわけでしょう。全く矛盾しています。これじゃあ、身勝手とか、厚かましいと言われても仕方ないでしょう」(同・政治担当記者)

 この政治担当記者は「立民の枝野幸男代表(55)は、山本太郎代表を毛嫌いしていると言われています」と明かす。

「選挙協力も、そう簡単にうまくいくとは思えません。山本代表の発言は、それを予感させるものですよ」

 結局のところ、安倍政権を利するばかりか。

週刊新潮WEB取材班

2020年2月28日掲載

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。